<センバツ>犠飛と飛球でリラックス、七回に甲子園初安打 東邦・石川昂弥投手
◇第91回選抜高校野球 ○東邦3―1富岡西●(26日・甲子園) バットを内側からスムーズに出し、苦手の内角球をはじき返した。七回の中前適時打は甲子園通算8打席目で初安打。高校通算42本塁打の強打者は「ライナー性の打球が打てた」と喜んだ。 【今大会の全ホームラン】1試合2発 山梨のデスパイネ野村も登場 長打を警戒し、フェンス手前で待ち構える富岡西外野陣に「びっくりした」と戸惑ったが、三回は中堅への大飛球が犠飛に。六回は左翼への飛球で「甲子園で初めてのいい当たり。リラックスできた」と、直球を捉えた第4打席につなげた。 昨年のセンバツは初戦敗退したが、今年は主将を担う。185センチ、87キロの体格を生かし広角にアーチをかけられる。内角球の打撃練習にも取り組み、昨秋の公式戦7本塁打、27打点は出場選手中トップだ。 マウンドでも輝いた。四回1死満塁では直球勝負。「ヒットにされていたのは変化球」と分析し、7番・木村を見逃し三振。続く阿部は二ゴロに打ち取った。「持っている力を出してくれた」と森田監督も満足顔だ。平成最後のセンバツ王者を目指す、平成最初のセンバツ王者の大黒柱は初戦から投打にさえ渡った。【藤田健志】