厚底のフットベッドに秘められた水への想い 「FREEWATERS(フリーウォータース)」のサンダルが“気持ちいい”理由
その勢いはすさまじく、日本には2011年に上陸を果たした。現在は、カナダ、フィリピン、韓国、台湾などでも展開されるグローバルブランドへと成長を遂げている。 世界中の人々の心を掴んだのは、履き心地のよさだった。
特殊なEVA樹脂でできたフットベッド
「他のブランドと何が違うか? 聞かれれば、それは独自開発のフットベッドに尽きます。素材自体はよくサンダルに使われるEVA樹脂ですが、ほかのサンダルとは履き心地がひと味違うんです」
実際に履いてみる。足がしっかり支えられていると感じられる。そして足にぐっと体重をかけてみると、たしかに、フットベッドが足裏を押し返してくるような感覚がある。 「EVA素材のサンダルは、流行りのリカバリーサンダルのように深く沈み込むような履き心地のものが多かったんです。その点、FREEWATERSが開発した『Cloud9 Footbed(クラウド9フットベッド)』には、ボーリングの球を跳ね返すほどの反発力がそなわっているんです」 その真価は歩いてみるとはっきりわかる。フットベッドが地面からの衝撃を吸収・反発し、前に進むエネルギーに変換することで、足運びがスムーズになるのだ。
「FREEWATERSは柔らかさと反発性を両立させるため、特殊な配合のEVA樹脂を使い、さらに独自の温度と時間で成型することで、柔らかすぎず、かつ硬すぎない素材を開発することに成功しました。詳しいレシピは企業秘密です」
フットベッドのかたちにもこだわりがある。土踏まず部分を支える形状になっているため、長時間履いても疲れにくい。 アウトソールも雨の日の路面でも滑りにくいラバーソールが採用されている。
社会貢献に重きを置いたクリアなものづくり
ただ、FREEWATERSが人々に支持された背景には、履き心地のほかにも理由がある。 たとえば、カーボンフットプリントゼロを目指したものづくりだ。カーボンフットプリントとは、商品の原材料の調達から廃棄、リサイクルに至るまでのサイクルを通して排出される温室効果ガスの排出量をCO₂に換算し、商品やサービスに表示する仕組みのこと。