元嶋佑弥(No.88 VENTENY Lamborghini GT3)「今年は何もしなくても、ある程度クルマが速く走ってくれる」 | SUPER GT 2024 第8戦 モビリティリゾートもてぎ【SUPER GTあの瞬間】
── 思いどおりの展開のなか、ピットインのプランはどのように確定したのですか?
元嶋:まずスタートして混戦がすごかったのですが、そこをうまく使ってがんばって勢いよく追い上げることができました。その後は65号車の真後ろにつけた段階で、ちょっと一旦落ち着こうと思いました。65号車さえマークすれば大丈夫だと思ったんです。で、ペース良く追いついた段階で、じゃあその次はピット(イン)っていう話になって、チームから『65号車と一緒(の周)に入れるよ』と言われました。『(自分たちの)ペースがいいからみんなが入ったあと、(ピットインのタイミングを)引っ張ったらダメですか? そしたらピットで前に出られるかもしれない』と提案したんですが、『やっぱりセーフティカーのリスクも考えて、65号車と一緒に入ろう』と言われました。多分、65号車はタイヤ無交換をするだろうけど、僕らは無交換が難しい。でもフロントタイヤは替えたくない。結果、この時期はタイヤを温めるまでが大変とはいえ、リヤ2本だけを交換する作戦が決まりました。
── 30周を過ぎて、前方車両との差が一気に縮まり、65号車そしてトップの31号車(apr LC500h GT)をも逆転。あっという間にトップに立ちました。そのときのチームの雰囲気はどうでしたか?
元嶋:もう大盛り上がりですよ。初優勝するまでは、トップを走っていてもみんなドキドキしていて、本当にこのまま勝てるのかなぁ、みたいな感じでした。特に(もてぎ戦は)去年も65号車に追いかけられる展開でしたし。ただ、(最終戦で優勝した)もてぎ以降、今年2勝して、みんなそわそわしていたのがある程度落ち着いて、表情が柔らかいままみんなで過ごしていて。昨年のもてぎは、トップを走ってるときでもみんな表情が怖かったんです(苦笑)。今はもうそういうのはなくて、結構盛り上がっていても表情は柔らかくて。普通にメカさんたちと冗談を話したりとかしていましたね。以前は勝てそうなとき、もったいないミスで落とすことも何回かあったんですけどね。また今回は、タイヤ交換がめちゃめちゃ速かったんです。そのへんは、チームの今の志気の高さっていうんですかね、。今、それをすごく感じますね。