「お前は責任取れんのか?」復興支援に奮闘するなすび、福島の風評被害に直面 #知り続ける
なすびはちゃんとやってるか?という監視の目でもいい
――なすびさんが今後の福島に対して期待していること、希望を感じていることについても教えてください。 実は今、福島県内の有志の方たちの間で、「福島第一原発を世界遺産に」という動きが起こっています。廃炉後に土地を更地に戻すのではなく、何かしらの形を残し、世界遺産登録を目指そうという取り組みです。 僕が衝撃を受けたのは、このような声を上げている方々がまさに原発事故被害の当事者である、原発に近い双葉郡内の方たちということです。もちろん、負の遺産である原発なんかもう目にもしたくないし、跡形もなく無くしてほしいという方も多くいるかもしれません。でも、原発から目を逸らさずに向き合い、同じ過ちを繰り返さないための教訓として残す必要があると考え、自ら活動されている人がいる。日本を超え、世界に対してもメッセージを発信しようとしている人がいる。この事実に、ものすごい力強さとたくましさを感じました。
――私たちが今後、福島を応援するにはどうすればいいですか? ただ応援してください、福島に来てください、福島のものを買ってください、って伝えてもなかなか難しい面もありますよね。特にボランティア活動となると、とても高いハードルに感じる方もいるかもしれません。ですので、今すぐにできる一番簡単な方法を一つ紹介させてください。 <なすびを応援してください!SNSをチェックしてみてください!> というと、それこそ売名だ便乗商売だと言う人もいるかもしれませんが……。 アカウントをフォローしたり、無理やりになにかを購入したりする必要はありません。気が向いたらたまに覗いて「あ、福島ってこんな場所があるんだ」「こんなことが今起きているんだ」「こんな美味しいものがあるんだ」と頭の片隅で知っておいてくれるだけでいいんです。 なんなら「なすびはちゃんとやってるか?今もしっかり福島・東北の応援を続けてるのか?」という監視の目で見ていただく形で構いません。「あ、これってなすびのSNSで見たやつだ」という感じで、いつかの機会にどこかで何かがリンクして、誰かの行動につながり、福島・東北の復興にもつながっていけばいいなと思います。 また、なすびを応援したら福島や東北が盛り上がるんだと信じてくださる方がいれば、僕はそれを原動力にしてより一層頑張ることができます。皆さんの応援の気持ちを、しっかりと福島や東北まで届けます!
====== なすび 俳優・タレント。1975年福島県生まれ。1998年日本テレビバラエティー番組「電波少年的懸賞生活」でブレイク。2011年東日本大震災で故郷・福島が被災したことを受け、復興のため支援活動を続ける。環境省「福島環境・未来アンバサダー」任命第1号者。除染情報番組「なすびのギモン」や、地元福島のテレビ・ラジオなどにレギュラー出演中。