「クラランス」のブランド責任者が語る、70年間継承する価値観と絶え間ない革新
「クラランス(CLARINS)」は今年、ブランド誕生70周年を迎える。日本市場の調査と、日本チームとの連携をより強固にするためにこのほど、カタリン・ベレニ(Katalin Berenyl)=「クラランス」ブランド・ジェネラル・マネージャーが来日した。70周年の節目に、ベストセラー商品の一つである“フィックス メイクアップ”(50mL、4950円)をリニューアルし、7月5日に発売を控える。そのほか創設者ジャック・クルタン・クラランス(Jacques Courtin Clarins)の価値観を継承しながら、イノベーションにも積極的だ。ブランドを統括するベレニに、商品開発のこだわりや各国での商況を聞いた。 【画像】「クラランス」のブランド責任者が語る、70年間継承する価値観と絶え間ない革新
WWDJAPAN(以下、WWD):今回の来日の狙いは?
カタリン・ベレニ=「クラランス」ブランド・ジェネラル・マネージャー(以下、ベレニ):市場調査と、日本チームと直接コミュニケーションをとることが目的だ。世界でブランドを展開するにあたり、各国のチームや顧客の声を聞くことを重視する。それぞれの国で「クラランス」の商品がどのように息づいているかを知り、開発や戦略に生かしている。今回は、美容部員の声を聞くことで、顧客についての理解を深めるのも狙いの一つ。
WWD:日本事業をどう分析している?
ベレニ:日本はジャックが最も好きな国の一つで、消費者は厳密かつきめ細やかで要求のレベルが高い。ブランドが提唱する理念や哲学が受け入れやすい土壌がある。「クラランス」は、アジアでNo.3(同社調べ)のブランドに位置し、日本市場も成長しているものの満足のいく結果に達していない。
WWD:日本のチームに望むことは?
ベレニ:日本の顧客のニーズに応じた商品に絞って提案するべきだと考えている。商品の数を減らすわけではないが、より厳選した提案をしていきたい。また、「クラランス」は“植物を科学する”ブランドなので、厳選した商品の1つ1つにどのような成分が配合されており、それらが肌にどのような効果をもたらすのかをより明確に説明できるようになるべきだ。