【闘病】「トリプルネガディブ乳がん」 後悔はあの時もっと詳しく検査しなかったこと
受け身ではなく、自分から伝えよう
編集部: 今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか? みのりさん: 後悔はあります。エコーやマンモグラフィでも確認できないほどの小さな異変を検診の先生が触診で見つけてくれたのに、その後別の先生から「経過観察」と言われ、1年も過ごしてしまいました。あの時、経過観察と言われて終わりではなく、もっと詳しく相談していれば良かったと思います。実は、最終的に診断の決め手となる検査になった時にも、エコーをしながら「乳腺炎だと思うから様子見でいいですね」と言われましたが、自分から「きちんと検査してください」と伝え、造影剤を使ったMRIをして診断へ繋がりました。 編集部: 現在の体調や生活はどうですか? みのりさん: 化学療法の後遺症で指先の痺れだったり、ホルモンバランスの崩れがあったり、元の元気だったころのようにとまではいきませんが、仕事も病気前とあまり変わらずに働くことができています。 編集部: 医療機関や医療従事者に望むことはありますか? みのりさん: 手術や治療をした病院はがんに特化した病院でしたので、半年ごとの検査以外は気軽に受診できませんでした。私は乳がんになる前から近くの血液内科にかかりつけの先生がいましたので、そちらでも化学療法中のフォローをしてもらいました。その先生は、私の不安にとても親身に寄り添い、いつも温かい言葉をかけてくださったので本当に心強かったです。診察の後はいつも心が軽くなったのを覚えています。私たちは、医療従事者の人達の一言や顔色一つで安心したり不安になったりします。検査の結果を聞く時の診察の待ち時間のあの緊張感は言葉では言い表せません。そんながん患者の不安や苦しみを少しでもイメージしながら接してもらえると、安心して治療へ取り組めると思います。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 みのりさん: 検診の重要性はもちろんですが、「確定」できる方法があるのであれば、「経過観察」ではなく先生と相談しながら検査を検討してもらったほうが良いと思います。医療のことはわからないので、どうしても先生任せになってしまいがちですが、受け身ではなく、先生と相談しながら治療を進めていくことで、後悔が少ない治療を受けられるのではないかと思います。