レンジャーズ有原航平のMLB初勝利理由はレイズ筒香嘉智との日本人対決にあり…米紙絶賛
ポスティングにより日ハムからレンジャーズへ移籍した有原航平(28)が14日(日本時間15日)、敵地のトロピカーナ・フィールドで行われたレイズ戦で3度目の先発マウンドに上がり、6回途中まで85球を投げ、5奪三振、無四球、3安打無失点の好投を見せ、5-1のスコアでメジャー初勝利を挙げた。「7番・DH」でスタメン出場したレイズの筒香嘉智(29)とも、米で初対決。三振、一ゴロの2打数ノーヒットに抑えた。試合後のオンライン会見にレンジャーズが試合のプレーヤー・オブ・ザ・ゲーム(チームMVP)に贈るカウボーイハットをかぶって現れた有原は「本当に勝てて嬉しい。ホッとしたというか、スタートしたという気持ち」と初勝利の感激を伝えた。全米のメディアもニューフェイスのメジャー初勝利を大々的に取り上げた。 米CBSスポーツは、「有原はレイズ相手に力強い投球でメジャーリーグ初勝利をつかんだ」と報道。「有原は、ここまで2度の登板で合わせて2人の打者からしか三振を奪えなかったが、この日は、85球を投げて12回の空振りを奪い打ち損じを誘う球を投じた。彼は非常に優れたコントロールも披露している。今シーズン14回2/3を投げて1人しか歩かせておらず、防御率は3.07となった」と絶賛した。 フォートワーススターテレグラム紙は「有原がMLB初勝利で初のカウボーイハット(チームMVP)へ」との見出しを取り、「右腕の有原がメジャー3度目の先発で最高のパフォーマンスを見せた。彼にとってこれ以上のものを見せるのは難しいと思えるほどのピッチングだった。この勝利は彼にとって大きな節目となった」と称賛した。 有原は6回二死走者なしで85球で降板したが、「有原は試合後に“もう1人投げたかった“と語ったが、レンジャーズは、日本では登板間隔を明けて投げてきた彼が5人ローテーション(中4日登板)に順応するために用心を取った。彼は来週にアナハイムでの次回先発を中4日で再び投げることになる」と説明。 「有原の防御率は3.07まで下がった。ウッドワード監督は、これまでの2試合の登板を”速球に頼り過ぎていた”と語っていたが、この日は、多くの球種を投じることで初勝利につなげた。変化球に対して全く合っていなかったレイズに対して、スプリットフィンガー・ファストボールが一番効果的だった。レンジャーズが2回無死二、三塁で見せた投球がそうだった」と記し、2回無死二、三塁からマーゴーをレフトフライ、筒香、ズニーノをスプリットで連続の空振り三振に抑え無失点で切り抜けたシーンをピックアップした。 記事は「チームメートのコルビー・アラードが有原にプレーヤー・オブ・ザ・ゲームのカウボーイハットを贈ったが、それは彼が初勝利を祝福されてビールを浴びた後のことだった」と紹介。有原の「ビールシャワーを楽しんだ。カウボーイハットをかぶるのは初めてだが、印象として僕には似合わないかもしれない」というコメントを伝えた。だが、同紙は、「彼がこのような投球を続ければ、(ゲームMVPに贈られるカウボーイハットが)彼のスタイルになってくるかもしれない」と評価した。