「昇格のチャンスは薄い」角田裕毅に蘭F1専門メディアが注目…結果を残しても、レッドブルへの道が拓けない現状を客観的に考察|F1
今季、ビザ・キャッシュアップRBの角田裕毅は評価を高めていることもあり、ヨーロッパの専門メディアでも、トピックとして度々取り上げられている。 オランダのF1専門メディア『Racing News 365』は角田に注目し「(ダニエル)リカルドを破ったにもかかわらずレッドブル昇格のチャンスは薄い」という見出しで、日本人ドライバーに注目した。記事では次のように伝えている。 「レッドブルの若手ドライバープログラムが長年にわたって示してきたものは、厳しいシステムだ。ヘルムート・マルコ博士の要求はシンプルであり、第2チーム(トロロッソ~アルファタウリ)で活躍し、印象に残ればレッドブルの主力チームで活躍する機会が与えられる」 「すぐに自分のペースを証明できなければ、脱落するしかない。次に控えているドライバーが、代わりに入ることになる。ピエール・ガスリー(2019年半ば)とアレックス・アルボン(2020年末)に聞いてみれば、その残酷さが分かるだろう」 「セバスチャン・ベッテル、そしてマックス・フェルスタッペンと、合計7度のワールドチャンピオンを輩出し、リカルドとガスリーと2人のグランプリ優勝者を輩出したプロセスとしては、欠点のないものだ」 「しかし、アルボンはフェルスタッペンの僚友として同等の力を示すまでには至らず、レースペースで苦労した。そのため2020年の終わりに向けてそのプールは枯渇し、チームはマーク・ウェバー以来初めて外部ドライバーとして、2021年よりフェルスタッペンの忠実なナンバー2として、セルジオ・ペレスを起用した」 「同時に、角田裕毅は同年(2021年)からF1グランプリでチャンスを与えられた。途中でいくつかの障害があったにもかかわらず、今ではグリッド上では最も一貫性があるドライバーとなった。速く、洗練されたドライバーの一人として2024年をスタートさせた」
そして記事では角田の獲得したポイントと、中団勢5チーム他9人のポイント数を、このように比べている。 「コンストラクターズ6位、おそらく5位を争うマシンの中で、角田は最初の8レースで18ポイント(決勝のみ。スプリントも合算すると19ポイント)を獲得した。VCARB、ハース、ウィリアムズ、アルピーヌ、キックザウバーに在籍する他9人のドライバー合計16ポイントを上回るものだ」 「角田が見せているパフォーマンスのレベルを考えれば、他の時代ならレッドブルのトップチームでチャンスが与えられただろう。だが今や、それが実現する可能性はますます低くなってきている」