<ここに注目>名門・広島商は強打 21世紀枠で初出場の丹生が挑む 選抜高校野球
◇第5日第3試合 丹生vs広島商
力強い打撃が光る広島商に、初出場となる21世紀枠の丹生(にゅう)が挑む。 広島商は昨秋の公式戦11試合でチーム打率3割3分1厘。主将の植松幹太(3年)らを中心に切れ目がない。1試合平均犠打飛数は3・09と多いが、好機では柔軟に強攻策も織り交ぜるのが特長だ。1試合平均2・27盗塁の機動力も大きな武器になる。 【過去には小芝風花さんも】センバツ応援イメージキャラクター 昨秋の公式戦では計8人の投手がマウンドに立ち、全11試合を継投で乗り切った。多彩なタイプの投手がそろい、的を絞らせない。バックも1試合平均失策数0・64と堅守で支える。 丹生は昨秋の福井大会で4強入りを果たした。エース左腕・井上颯太(2年)を中心に粘り強く守って勝機を探る。 井上は最速140キロの直球に伸びがあり、スライダーやカーブなど緩急も使って打たせて取る。昨秋まではスタミナ面に課題が残ったが、冬場に下半身強化に取り組んだ成果を見せたい。 攻撃ではスイングの鋭さが光る主将・来田竹竜(たける、3年)、パワーのある小松海夢(かいむ、3年)らを軸に好機を逃さず得点につなげられるか。春木竜一監督は「なんとか5点以内に抑えて攻撃につなげたい」と話す。【木村敦彦】
丹生のエース・井上は140キロ超の直球
エース左腕・井上颯太(2年)を中心とした粘り強い守りが持ち味だ。 井上は最速140キロの直球と多彩な変化球のコンビネーションで、昨秋5試合の防御率1・91。今大会にも出場する敦賀気比(福井)と対戦した昨秋の福井大会3位決定戦では、スタミナが切れた九回に4失点し、3―8で敗れた。その教訓から冬場は下半身の筋力強化に取り組み、持久力と安定感が出てきた。 守備では強肩の三塁手・来田竹竜(3年)、安定感のある一塁手・小松海夢(3年)らが投手陣をもり立てる。中学時代から井上とバッテリーを組む捕手・木津慎之介(2年)のリードにも注目したい。 打っては長打力とミート力を兼ね備える木津、パワーのある小松海夢ら中軸の奮起が欠かせない。主将・来田は昨年6月に左膝を故障し、昨秋の公式戦に出場できなかっただけに、バットでも奮起を期す。昨秋の福井大会5試合で打率5割の1番・橋本隼(2年)が好機を作れるかも勝負を分けそうだ。