mixi2、18歳未満・選挙運動禁止の新機軸 「荒れるSNS」不満層に照準
10年以上続く「モンスト依存」
MIXIは、日本におけるSNSの先駆けだったmixiで爆発的にユーザー数を伸ばし、06年に東証マザーズ上場を果たした。しかし、次第にフェイスブックやツイッターにユーザーを奪われて失速。そんな同社の業績をV字回復に導いたのが、13年に提供を始めたスマートフォンゲームアプリの「モンスターストライク」(モンスト)だった。 mixiと同様に、「親しい人とのコミュニケーション」をコンセプトに対面マルチプレー型のゲームにしたことが当たり、サービス開始から2年弱でユーザーは3000万人を突破した。 10年以上たった現在でも、MIXIの収益を支えているのはモンストをはじめとするデジタルエンターテインメント事業だ。24年3月期の売上高(1468億円)の7割弱をモンスト関連の事業が占める。 同社の事業構成を見ると、元祖mixiと写真共有サービス「家族アルバム みてね」を含むライフスタイル事業、競輪アプリ「TIPSTAR(ティップスター)」をはじめとするスポーツ事業も一定の売り上げ規模にはなっている。ただ損益面では両事業とも24年3月期に赤字を計上しており、現時点ではモンストの代役には力不足だ。 MIXI広報担当者は、mixi2について「主力事業になるかどうかは現時点で分からないが、15年にサービスを開始した『みてね』と同じくらいの規模感を当面の目標にしている」と明かす。同社は「みてね」を集中投資事業と位置付け、全世界で2000万人超のユーザーを獲得している。そして、「みてね」も笠原氏がプロデューサーを務めたという共通点がある。 創業者の笠原氏が「合わせ技」でMIXIを再び復活に導けるかどうかも、mixi2の注目点となる。
岡山 幸誠