【スターダム】闇落ち・上谷沙弥 悲願のワールド王座初戴冠「スターダム史上最大の悪夢の始まりだ!」
女子プロレス「スターダム」の年内最終興行となる29日の東京・両国国技館大会で、〝闇に落ちた不死鳥〟上谷沙弥(28)が、中野たむとの死闘を制し、ワールド王座を初戴冠した。 【写真5枚】中野たむ屈辱…上谷大暴れの激闘VTR 悪に染まった上谷は、これまで3度挑戦して手の届かなった最高峰王座を舐め回し、不敵な笑みを浮かべていた。「ずっと巻きたかったこのベルト、狂うほど愛おしいよ。悪の頂に立った私が絶対王者として、このスターダムをめちゃくちゃにしてやるよ。スターダム史上最大の悪夢の始まりだ!」と声高らかに宣言した。 この日の王座戦を迎えるまでに多くの試練があった。昨年7月、シングルリーグ「5★STAR GP」の初戦で中野と対峙し試合中に右ヒジを脱臼し、4か月間の欠場を強いられた。同年11月に復帰したが、半年後の今年3月には盟友の林下詩美が退団。クイーンズ・クエスト(QQ)を背負い一人で戦ってきた上谷は、今夏に闇落ちし極悪軍団入りを果たした。 女王様キャラでラフファイトを繰り出し、一躍人気選手に上り詰めたが、リーグ戦では優勝決定戦で舞華に敗れて準優勝。悔しい思いをしたが、それでもタッグリーグで中野からピンフォールを奪い、王座挑戦にこぎつけた。 闘志をむき出しにした両雄は一進一退の攻防を繰り広げた。8分過ぎ、チェーンを持ち出した上谷は中野の首に巻きつけ、絞首刑に処した。さらに客席ゲート上から特大プランチャを放って大絶叫。 だが15分過ぎ、雪崩式ジャーマンをくらうと、肩を押さえながらうずくまり動けなくなってしまった。リングサイドに駆け寄ったリングドクターに容体を伝えたかと思うと、次の瞬間リングドクターを場外に突き飛ばし、中野にフランケンシュタイナーを炸裂。王者と観客を盛大に裏切った上谷は、掟破りのバイオレットスクリュードライバーをズバリと決め、会場を沸かせた。そして最後は旋回式スタークラッシャーで、21分29秒の激闘を制した。 2019年8月にスターダムでデビューしてから約5年半の年月を経て、ついに団体最高峰王座を手にした。試合後には中野にベルトを巻かせた上谷は「お前、ぶざまだな。これで終わりだと思うなよ」と予告。最後には「しもべたちよ、ひざまずけ。2024年、永遠にさようなら」と言葉を残し、リングを去った。 バックステージではベルトを舐めまわし「中野たむへの復讐はまだまだ終わらないから。おーい、たむちゃん見てるかな? まだまだアンタを地獄の底に引きずり落としてやるから。ハハハハハ」と高笑いし「来年もスターダム、私がめちゃくちゃにしてやるから。お前ら目を離さず見とけよ」と呼びかけた。 女子プロ界の頂点に立った極悪プリンセスが、業界盟主をけん引する。
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