誰にでもできる!“若々しく見える”ようになるコツとは?/塩沼亮潤大阿闍梨「くらしの塩かげん」
1300年間にわずか2人しか成し遂げた人がいない荒行「大峯千日回峰行(おおみねせんにちかいほうぎょう)」の満行者、塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん)大阿闍梨(だいあじゃり)。最難関の命がけの荒行を経験し、修験道を極めた塩沼さんがいま切に感じるのは「日々の“あたりまえ”のことこそ難しい」ということ。 塩沼さんの最新刊『くらしの塩かげん』から、私たちの“あたりまえ”の暮らしにそっと光を灯す小さなヒントをお届けします。
若くなくとも、若々しくはいられる。
文/塩沼亮潤 かれこれ半世紀以上を生き、数々の修行で全身を酷使してきましたが、近頃「若々しいですね」とよく言われます。もしそこに秘訣があるとするならば、それは好奇心の強さだと思います。 ただこれは、誰もが持とうと思ってもすぐに持てるものではないですよね。 コツは、好奇心を自分に向けること。いくら好奇心がない人でも、自分にはそれなりに興味を持てるでしょう。 たとえば、新しい趣味として料理に挑戦したとします。このとき、料理だけでなく「料理に挑戦する自分」にフォーカスしてみる。すると「こんな料理ができるようになった」という自分自身の成長を楽しめます。もし失敗してしまっても、なぜそうなったのか、自分自身を研究する。そうして次にうまくいけば、これまた成長が楽しめます。 日々、人生を楽しむだけで若々しく見えるなんて、とてもおトクではないでしょうか。
塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん)
1968(昭和43)年、宮城県⽣まれ。1987年奈良県吉野の金峯山寺で出家得度。1999年「⼤峯千⽇回峰⾏(おおみねせんにちかいほうぎょう)」の満⾏をはじめ、2000年には9⽇間の断⾷・断⽔・不眠・不臥の中、御真⾔を20万遍唱える「四無⾏(しむぎょう)」を、2006年には、100日間の五穀断ち・塩断ちの前⾏の後、8000枚の護摩を焚く「⼋千枚⼤護摩供(はっせんまいだいごまく)」を満⾏。同年故郷の仙台市秋保に福聚山 慈眼寺(ふくじゅさん じげんじ)を建立。「⼼の信仰」を国内外に伝えている。簡単なようで難しい日々の「あたりまえ」の大切さを綴った最新刊『くらしの塩かげん』(世界文化社刊)大好評発売中。