「巣ごもりキャンプの暖」薪か石油か “ストーブ問題”! 使ってみてのメリットデメリット&初心者はどっち?
■石油ストーブのメリット・デメリット
●石油ストーブのメリット 石油ストーブは、面倒な煙突などの設置も不要であり、設置するだけですぐに使用可能だ。撤収時、灰の片付けや本体が冷めないと片付け作業ができないこともなく、石油ストーブは点火と消火で済むので手軽に扱える。 また石油ストーブは一度点火すれば、あとはほったらかしでOK。薪ストーブのような定期的な火の世話も必要なく、他のことをしながらテント内で快適に過ごせる。 コスト面でも石油ストーブの消費量は、灯油代を1L110円とすると1時間約23円。8時間で200円弱程度で済み、ランニングコストの面でも優れている。 コンセントを持たない石油ストーブは、災害時でも大活躍。真冬の停電など電気が使えない場合でも心強い。 ●石油ストーブのデメリット 実際に薪を燃やす薪ストーブと比較すれば、趣は少ない。キャンプらしさを考えると、薪ストーブの雰囲気に劣ってしまう。 石油ストーブは場所を取らない分、天板面積も狭い。天板面積が広い薪ストーブであれば、焚き火料理をしながらの調理が可能。薪の投入と調理も兼ね備えたキャンプを楽しみたい人には物足りないだろう。
■まずは石油ストーブがおすすめ
石油ストーブと薪ストーブのメリット・デメリットを比較したが、キャンプ初心者には石油ストーブがおすすめというのが、筆者が実際に扱ってみた感想だ。 石油ストーブは、設置して点火すればすぐに暖まり、撤収も楽。また、一度点火すれば、燃料も継ぎ足し不要で、自宅さながらに快適に過ごせる。 もちろん定期的な換気は必要だが、手軽に扱えるだけでなく、キャンプ以外や災害時にも使用可能。薪ストーブと迷っているのであれば、まずは石油ストーブを考えてみてはいかがだろうか。
■石油ストーブの選び方
石油ストーブも色々種類があるため悩んでしまうだろう。石油ストーブの選ぶ基準を紹介するので、キャンプスタイルに合った石油ストーブを見つけていただきたい。 ●暖める向きで選ぶ 主に対流式と反射式がある。対流式は、中心に燃料部分があるため、全方向を暖かくすることが可能だ。空気の循環に適した形のため、全体を暖めるのに最適だ。 反射式は、全方向を暖める対流式とは違い、1方向を暖めるタイプ。背面に熱がこないため、テントの隅に置くなど、少人数キャンプでの使用がおすすめだ。 ●テントの大きさ・形状で選ぶ ワンポールテントなどは対流式であれば、上昇した暖かい空気がテント幕にぶつかり循環してくれる。360度循環する対流式であれば、真ん中に設置することで大型シェルターテントでも全体を暖めることが可能だ。 スペースに限度があるソロやデュオサイズのドーム型テントなどは、背面からの熱を気にしなくていい反射式を隅に置くことで、スペース確保が可能となる。 ●デザインで選ぶ 所有するキャンプギアに合わせると、石油ストーブも不自然なく調和する。こだわったキャンプギアで取り揃えているならば尚更だ。 形状やカラーは、対流式の方が断然種類が多く見栄えもいい。お気に入りの1台を見つけていただきたい。