ドムドムハンバーガー・藤崎 忍社長の“最愛レストラン”。社長が月イチで通う向島の焼肉店へ【後編】
「おいしい」だけじゃない価値がある
――藤﨑社長は、食べることの魅力って何だと思われますか? 藤﨑:食べて飲んで話して楽しさを共有することは、心を豊かにすることにつながると思います。私の唯一の趣味は料理。食べること、食べていただくことが好き。今の仕事に通じていますね。週末はスーパーに行って1時間から2時間かけてお買い物をして常備菜をつくっています。 先日、会社で「どこで忘年会する?」と聞いたら、社員が「社長の家がいいです。10人で行きます」という話になって(笑)。10日以上前からメニューを決めて、買い物して、3日前から牛すじを煮こみ始めて……。お正月と隅田川の花火大会のときは家族会があって20人ぐらいで宴会。そのときもたくさん料理しますよ。 ――おもてなしのときの鉄板メニューや得意料理は。 藤﨑:煮込みハンバーグは居酒屋『そらき』のメニューにもして人気がありました。ただ、私は毎回違った料理を作りたいタイプなんですよ。自宅にお客を招いたときのメニューはノートに書きとめて、同じ方がいらっしゃるときはダブらないようにしています。
――人生の最後には何が食べたいですか。 藤﨑:シンプルにご飯と明太子かな。このあいだ福岡出張のとき、5軒の明太子専門店から買ってきて、朝ご飯に出して食べ比べをしてみたんですが、それぞれのおいしさがあって、甲乙つけがたかったですね。私、朝ご飯をしっかり食べるんですよ。お味噌汁はいつも具だくさん。今日は玉ねぎとしめじと岩のり。最近のお気に入りは「善光寺平味噌 白」です。 ――社長になっておいしい店に行く機会も増えたんじゃないかと思いますが、やはり『焼肉 赤煉瓦』に来るとほっとしますか。 藤﨑:もちろんです。このお店が好きな理由はおいしいからということもあるけど、それだけじゃないんですよね。店主の睦さんのきめ細やかな心遣いも好きだし、バイトの子たちもみんな地元出身で私の同級生の子だったりするし、お客さんも必ず知り合いが来ていたりする。そういうあったかい雰囲気も含めてこのお店が好きなんです。 ドムドムハンバーガーも「美味しいはお客様との最低限のお約束。その上で付加価値のある商品を提供します」と掲げています。今の日本はどこで何を食べても大体おいしいですよね。その中でお客様に選ばれるには、それ以上の付加価値が必要なんです。