通信障害「防げたと思うし、防がねばならなかった」KDDI会見7月29日(全文1)
補償と追加対策のコストは誰が負担するのか
テレビ東京:テレビ東京「WBS」の田中と申します。高橋社長にお伺いします。今回、補償の規模もかなり大規模になるということですけれども、今回の補償、また追加対策に掛かるコストというのはどのような形で誰が負担することになるんでしょうか。 高橋:実際に今回の返金ですね。ご返金については73億円ということなんですけれども、これについてはわれわれやっぱり経営に対しては影響がないとは言えないような額だと思うんですけれども、この辺りはわれわれの経営努力でカバーしながら対応していくことを考えておりまして、われわれの経営の中でなんとか吸収をしていきたいなというふうに思っております。 また設備投資につきましては、先ほど申し上げました事故の検証委員会っていうのがこれから始まるんです。この検証委員会の中でいろいろとご指摘いただくことがあろうかというふうに思っておりまして、そういうことも含めて設備投資額って、設備投資の中で、設備投資を行っていくことになると思います。年間、われわれ今6000億円以上の設備投資を行いながらネットワークを構築しておりますので、やはりお客さまに安定したサービスをご提供するためにはそこに対する投資っていうのは必要だというふうに思っておりますので、そこをしっかりと掛けながら、そして掛かった費用については経営の中でしっかりとカバーしながら、お客さまに提供していきたいというふうに思っております。 テレビ東京:ではユーザーの通信料に今後上乗せされるというような可能性はありますでしょうか。 高橋:それは直接的に今回の補償料というのがダイレクトにお客さまに転嫁すると、料金に転嫁するということにはならないと思います。
多くのユーザーが店舗へ。今後の対策は?
テレビ東京:ありがとうございます。もう1つお伺いしたいんですけれども、発生状況について随時ホームページで更新をされていたと思いますが、通信障害のさなかで、私もauユーザーなんですけれども、そこにまずアクセスができないという状況でありました。それにより多くのユーザーがauショップなど店舗に押し掛けるという状況が発生してしまっていましたけれども、今後こういった事態を避けるために情報発信についてはどのような対策を講じるお考えでしょうか。 高橋:ご質問ありがとうございます。今の話には本当にお客さまにご迷惑掛けたというふうに思っていまして、これは各所からも、各方面からもいろいろとご指摘いただいているところでございます。災害対策をしながら同時にやはり発信をしていくっていうのはなかなか難しいんですけれども、これをやはり大きく見直していかなきゃいけないなというふうにまず思っています。 そのために障害が発生したときに、それの対策を行う専門チームをやはり育成しながら対応していこうというふうに思うんですけど、障害に応じてどのメディア、あるいはどの手法を使ってお客さまにお伝えするのがいいのかっていうのをまず判断しなきゃいけないと思うんです。今回の場合は音声が駄目でしたので、例えばデータのSMSは使えるんだとか、今回はSMS途中までやっぱり駄目だったんですけど、そこのどんな媒体を使えばお客さまに一番お伝えできるのかというものを判断した上で、われわれの状況を、障害の状況をお客さまに丁寧にご説明するっていうのがわれわれの役割だと思います。 特に店頭においてはわれわれのauショップのほうに、こういう状況だっていうことをメールでお伝えして、張り紙をしていただいたということなんですけど、例えば店頭にはサイネージがございますので、こういうサイネージを使って今の状況をお伝えするとか、あるいはわれわれとしての障害に向けたオウンドページを、オウンドページって自分たちがコントロールできるメディアをつくるとか、あるいは本当に今お越しのメディアさんにお手伝いいただきながら発信するとか、この辺りを少し訓練して適時手配をできるようにしていきたいというふうに思っております。ご迷惑掛けて申し訳ありません。 【書き起こし】KDDI会見7月29日 全文2に続く