通信障害「防げたと思うし、防がねばならなかった」KDDI会見7月29日(全文1)
約款返金に加え、おわび返金を実施
再発防止策につきましては、それぞれ、要因ごとに次のとおりでございます。まずメンテナンスの作業におきましては、作業手順書の管理ルール、および作業承認時のチェック方法、これを見直します。さらに作業リスクの評価と作業抑制基準および期間、これの見直しも行います。大規模化におきましては、VoLTEの交換機のより詳細な輻輳検知ツール、これの開発。そして輻輳制御の設計の見直し、これを実施いたします。また、長期化におきましては、輻輳発生時の復旧手順の見直し。そして、VoLTE交換機の輻輳解消ツール、この開発も行います。また、お客さま周知につきましては、お客さま目線の情報の開示、そして適時適切な情報提供の手法を拡充いたします。それぞれの要因に対して対応しておりますけれども、今後、総務省さまの電気通信事故検証会議が行われる予定となっておりますので、そこでの議論の結果も踏まえて、さらなる取り組みも継続してまいります。 お客さまへの返金についてでございます。約款返金に加えまして、おわび返金を実施いたします。まず左側、契約約款におきましては全ての通信サービスを24時間以上、連続してまったく利用することができなかった場合に、対応する基本使用料等を減算することとなっております。今回、約款に基づく対象のお客さまは271万人でございました。 また、約款返金に加えまして、右側でございますけれども、本件の重大性やお客さまへの影響の大きさを真摯に受け止めまして、おわびとしてスマートフォン、携帯電話、およびホームプラス電話をご契約いただいていた全てのお客さま、3589万人のお客さまを対象に、一律200円の減算を実施いたします。両方合わせまして、総額73億円の返金となります。
社長を含む関係役員は報酬を自主返上
お客さまへの返金のご案内についてでございます、本日、発表させていただきました返金内容につきましては、当社ホームページにも掲載させていただいております。合わせまして、この週末、新聞各紙においてもご案内をさせていただく予定でおります。なお、対象のお客さまと返金額の確定が8月中旬となりますので、返金対象のお客さまには8月中旬以降、順次ショートメッセージサービスでご案内させていただけるよう、準備してまいります。 なお、このショートメッセージサービスを送付する際には、リンク先のURLを記載しない方法でお送りしたいというふうに思っておりまして、お客さま情報のご入力を求めないなど、フィッシング詐欺などに配慮した上で送付を行う予定でございます。そして9月以降、ご請求額から返金額を減算してまいります。 なお、最後になりますが、お客さまに多大なるご迷惑をお掛けいたしましたおわびと、このような自体を生じさせたことを厳粛に受け止めまして、私を含む関係役員におきましては、報酬を自主的に返上することといたしました。私は20%を3カ月分返上いたします。同様の趣旨で、関連役員2名は10%を3カ月分、関連役員6名は10%を1カ月分、自主的に返上いたします。 今後、全社を挙げて再発防止を徹底するとともに、5G、Beyond 5G時代においてさらに増加するデータ通信量への対応を行い、お客さまに安心してご利用いただける通信ネットワークを提供してまいります。KDDIはグループ全社一丸となって、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献してまいります。説明は以上となります。ありがとうございました。 司会:それでは、このあと質疑応答に移ります。質疑応答からは、登壇者2名に加え、副社長の森、雨宮が参加いたします。本日の質疑応答は、報道関係の方からのご質問をお受けさせていただきます。あらかじめご了承いただけますよう、お願いいたします。ご質問は会場と、Zoomウェビナーの両方からお受けいたします。なお、ご質問の祭には冒頭に媒体名とお名前をお願いいたします。できるだけ多くの方にご質問いただくため、ご質問はお1人2問までとさせていただきます。ご質問が2つある場合には、1問目の回答のあとに2問目の質問という順でお願いいたします。Zoomウェビナーでご参加の方は、手をあげるボタンを押してください。それでは、ご質問がある会場の方は、挙手をお願いいたします。では会場A列、前から2番目、司会者側の方、お願いいたします。