覚えておけば災害時も使える。「アイラップ」時短調理術&おすすめ4レシピ
調理の時短術といえば、まず「つくり置き」が頭に浮かぶでしょう。 ですが、時短調理のテクニックはこれにとどまりません。意外なアイテムが役に立つことがあるのです。 覚えておけば災害時も使える。「アイラップ」時短調理術&おすすめ4レシピ その意外なアイテムの1つ、「アイラップ」を活用した調理法とすぐに試せるレシピをあわせて紹介します。 目次「アイラップ活用レシピ」 同時に作れるキーマカレー+まるごとトマトのスープ 基本のポテトサラダ 炊飯器なしでつくるごはん さばトマパスタ
耐熱性を生かして湯せん調理に活躍
「アイラップ」を一言で説明するなら、半透明の食品用ポリ袋です。 素材は耐冷性・耐熱性に優れたポリエチレン。最後の1枚まで取り出しやすい三角パッケージに入って販売されています。 サイズは大小の2種類。大は、縦35cm、横25cm、マチ幅4cm、小は、縦25cm、横15cm、マチ幅4cmです。大サイズには、開きやすくて持ちやすいエンボス加工バージョンもあります。 アイラップの大きな特徴は、生鮮食品の保存という通常の使い方のほかに、120度まで耐える熱への強さを生かした湯せん調理ができる点です。 そのため、「アイラップ」に食材を放り込んで湯せんするだけで、あらかた調理が済み、鍋も汚れないので洗い物が減らせるという利点があります。まさに時短調理の心強い味方というわけ。 そんな「アイラップ」を使用したレシピ集『アイラップで簡単レシピ: おうちごはんの大革命!』(橋本加名子著/Gakken)が、先般刊行されています。 今回は、本書に収載のレシピをいくつかピックアップ。実際に調理して、そのメリットを確認してみたいと思います。
同時に!「キーマカレー」と「まるごとトマトのスープ」
「アイラップ」の湯せんだと、1つの鍋で2品が同時に調理できます。これによって、さらに時短化がはかれるとともに、ガス・水道代が節約でき、洗い物にかける時間も縮減できます。 その例として、「キーマカレー」と「まるごとトマトのスープ」が載っています。同じ鍋で汁物が2つできるとは意外ですね。早速つくってみましょう。 キーマカレーの材料(2人分) 豚ひき肉:200g 玉ねぎ(みじん切り):1/4個分 にんにく(みじん切り):1かけ分 しょうが(みじん切り):1かけ分 サラダ油:小さじ2 ごはん:茶碗2杯分 ゆで卵:1個 [A] カレー粉:大さじ2と1/2 酒、しょうゆ、ウスターソース、トマトケチャップ:各大さじ2 砂糖:小さじ1 トマト缶(カットタイプ):1/2缶(200g) まるごとトマトのスープの材料(2人分) トマト:2個 パセリ(みじん切り):あれば少々 [B] ・水:400ml ・顆粒鶏ガラスープの素:小さじ2 つくり方 1. キーマカレーは、大サイズ(以下すべてこのサイズで)の「アイラップ」に玉ねぎ、にんにく、しょうが、サラダ油を入れてもみこみ、ひき肉と[A]を加えてさらにもむ。 まるごとトマトのスープは、 別の「アイラップ」に[B]を入れ、トマトのへたを除いてまるごと加える。 2. 両方の「アイラップ」の空気を抜いて先をねじり、上のほうで結ぶ。耐熱皿を敷いて湯を沸かした鍋に一緒に入れ、ときどき返しながら湯せんでゆでる。 3. 10分経ったら、まるごとトマトのスープをトングで取り出し、キッチンばさみで「アイラップ」の口を切る。器に入れ、あればパセリをのせる。 4. さらに10分経ったら(ゆで始めてから20分)、キーマカレーも同様に取り出して、口を開け、全体をよく混ぜる。 5. 器にごはんを盛り、キーマカレーをかける。殻をむいて輪切りにしたゆで卵をのせて完成。 筆者を含め、味にうるさい3人を集めて食べてみました。「フライパンで炒めないキーマカレーってどうなのだろう?」という不安もなんのその、本格的な味わいのキーマカレーを堪能できました。 まるごとトマトのスープもさっぱりとした風味で、カレーとマッチしています。また、使う鍋は1つだけ、そして調理後に洗う必要がないというのも、確かにラクです。