まるで「小さな北千住」?東武伊勢崎線の「久喜と鷲宮」に何があるのか 久喜はJR宇都宮線との乗換駅、鷲宮は?
東武スカイツリーラインに直通する地下鉄半蔵門線から電車に乗ると、その終着駅はだいたいが南栗橋駅か久喜駅だ。伊勢崎線・日光線が分岐する東武動物公園駅を越えて、日光線に入ると南栗橋駅、伊勢崎線は久喜駅へ。つまり、スカイツリーラインに乗って眠りこけてしまったら、南栗橋駅か久喜駅か、そのどちらかまで連れてゆかれてしまうというわけだ。 【写真を見る】東武伊勢崎線の久喜駅はまるで「小さな北千住」?その理由とは。 ■JR宇都宮線との乗り換え拠点 どちらも東京都心からおよそ50km。どうせ乗り過ごすなら、どっちがマシなんでしょう……。
「それはまあ、久喜駅だと思いますよ(笑)」 笑いながら答えてくれたのは、東武鉄道東武動物公園駅管区副管区長で久喜駅長を務める色川浩貴さん。寝過ごして南栗橋だったらどういう始末になるのかは別の機会に探るとして、やっぱりJR宇都宮線との乗り換え拠点でもある久喜駅のほうが、寝過ごしたとしても巻き返しのチャンスには恵まれているようだ。 「タクシーもありますし、何より久喜市の中心ですからね。お客さまもなかなか多い駅で、東武動物公園以北の駅ではいちばん乗降人員が多いんです。改札の中にもスターバックスなどの店舗もありますし、改札外の通路にもいくつもお店が並んでいます。一日を通して、たくさんの人が行き来している駅だなあという印象ですね」(色川駅長)
実際に久喜駅構内は色川駅長の言うとおりのにぎやかさ。いや、色川駅長の言葉から想像する以上に、それが立派な駅であることに驚かされる。 東武の線路とJRの線路が並んでいるその上を橋上の駅舎が跨ぎ、傍らには新幹線の高架も貫く。橋上駅の自由通路はそれほど広くはないのに飲食店がひしめき、どの店をのぞいても結構な数のお客がくつろいでいる。 平日の昼間でも人通りが絶えることはないし、どちらかのホームに列車が着けば、連絡改札を抜ける人も少なくない。ホームに降りても、たくさんの人が列車を待つ。もちろん、さすがに東京都心の山手線や地下鉄のように混み合っているなどということはないけれど、想像を遥かに上回る活気に満ちた久喜駅であった。