まるで「小さな北千住」?東武伊勢崎線の「久喜と鷲宮」に何があるのか 久喜はJR宇都宮線との乗換駅、鷲宮は?
■通学で下り列車も混む 「久喜はベッドタウンですからね。駅から離れたところには工業団地もあって、朝には送迎のバスも出ています。あとは……やっぱり学生さん。久喜駅をはじめ、このあたりの駅は朝の下り列車が学生さんですごく混むんです。とくに久喜駅では、JRと東武の乗り換えも多いですから、朝のラッシュ時は列車が着くたびにたくさんの人が行ったり来たりで、これはもうなかなかですよ」(色川駅長) 東武動物公園駅を訪れたときも同じような話を聞いたが、久喜駅周辺にも複数の高校がある。それらに通う人、また東武伊勢崎線やJR宇都宮線の下り方面の沿線にも高校があるからそこに通う人もいる。朝の通学時間帯には沿線から学生たちが殺到する。久喜駅はまさにそうした通学路線の中枢というわけだ。
久喜駅では日中、都心方面からやってきた急行はここで終着となって、向いのホームの館林方面への列車に乗り継ぐことになる。久喜駅の構内は、こうした乗り継ぎの役割も充分に果たしている。 「昔は貨物を扱っていたので、構内が広いんです。いまは下りホームになっていますが、ちょうどそのあたりに貨物のホームがありました。貨物列車はここで東武からJRの線路に移っていたので、渡り線も設けられていたんですよ」(色川駅長)
■広い構内を活用した列車運用 そう教えてもらったので、下りホームの端っこからJRの線路との間を眺めてみたが、もちろんもう痕跡は消えている。 貨物列車が廃止されたのは2003年。下りホームは不要になった貨物エリアに新たに増設されたもので、それ以前はいまの上りホーム1面しかなかった。貨物の廃止とホームの増設が、いまの運転系統を実現し、久喜駅を都心からの列車の終着駅にしたのである。 そんなにぎやかな久喜駅をあとにして、お隣の鷲宮駅に向かう。色川久喜駅長が管理しているのは、久喜駅のほかにこの鷲宮駅がある。2010年に久喜市と合併した旧鷲宮町の代表駅だ。