「次の箱根駅伝」はどうなる 再び青学vs駒澤の2強時代に? 早稲田、中央ら“伸びしろ”感じる大学は
2024年度の出雲、全日本を制して2冠を達成した国学院大は、箱根では優勝候補であったが故の“焦り”が全区間で見えたうえ、課題の「山」で区間14位&16位と大きく後手を踏んだ。それでも総合3位に入って意地は見せたが、今回のチームから平林清澄、山本歩夢のエース2人が抜ける。新チームでは4区区間2位の青木瑠郁(3年)、9区区間6位の上原琉翔(3年)、今回は5区を走った高山豪起(3年)が中心となるだろう。 さらに本来は6区を予定していながら故障で欠場した後村光星(2年)に加え、1区区間6位の野中恒亨(2年)、10区区間3位の吉田蔵之介(2年)が脇を固める陣容になるが、チームの“2枚看板”が卒業することでの戦力ダウンは否めない。そして今回、改めて箱根を制するには「山」が重要であることを強く感じたはず。飯国新太(1年)が本人の希望通りの5区のスペシャリストになれるか。1年前の現時点よりも未知数な部分多い。 楽しみなのは、今回4位に入った早稲田大だ。花田勝彦監督が就任して以降、6位、7位とシード権を獲得しながら着実に選手層に厚みを持たせてきており、今回は1区で間瀬田純平(3年)が区間4位、2区で山口智規(3年)が区間12位の後、3区で山口竣平(1年)が区間3位、4区で長屋匡起(2年)が区間8位で繋ぐと、5区で工藤慎作(2年)が区間2位の快走を披露して「山の名探偵」の異名を広げるとともに往路3位フィニッシュした。 6区の山﨑一吹(2年)も区間5位の走りを見せており、ここまでの6人が次回もチームに残る。特に工藤の存在が大きく、その「山」の強さを武器にしながら、山口竣平が自身で宣言する通り「大エース」へ成長することができれば、2018年以来のトップ3入りが十分に可能になる。それだけでなく、一気に2強を食うこともできる。 今回の箱根で5位と健闘した中央大も、注目のチームだ。まずは1区で区間賞の走りを見せて今回のレースの流れを作った吉居駿恭(3年)のさらなる成長に期待。兄・大和に匹敵するランナーになれる可能性を秘めている。その吉居に加えて、2区区間9位の溜池一太(3年)、3区区間賞の本間颯(2年)、4区区間9位の白川陽大(3年)ら、今回の箱根出走10人中8人がチームに残る。