「次の箱根駅伝」はどうなる 再び青学vs駒澤の2強時代に? 早稲田、中央ら“伸びしろ”感じる大学は
第101回目の大会となった箱根駅伝を制したのは、青山学院大だった。2区で追い上げ、5区で逆転しての往路優勝から、復路は6区で差を広げての逃げ切り勝ち。2年連続8度目の総合優勝を飾った。その“強さ”に改めて感服した上で、次回2026年の第102回箱根駅伝の戦い、各大学の戦力を予想したい。 【写真】“普通のOL”から日本を代表するランナーへ 異色の経歴で人気博したのはこの人 まずは3連覇を目指す青山学院大がどうなるのか。今回の箱根出走10人中、残るのは4人。2区で激走した黒田朝日(3年)に加え、2年連続8区区間賞の塩出翔太(3年)、10区区間賞の小河原陽琉(1年)、1区区間10位の宇田川瞬矢(3年)が残るが、鶴川正也、太田蒼生、若林宏樹、野村昭夢、白石光星、田中悠登の4年生たちが卒業する。特に2年連続で「山」の特殊区間を担い、今回は2人とも区間新をマークした若林&野村が抜ける影響は特大だ。 今回のタイムを見ると、最終的に2位の駒澤大とは2分48秒差がついたが、5区&6区の「山」でのタイム差2分35秒(1分44秒+51秒)がなければ、一気に13秒差まで肉薄する。小河原に加えて全日本を経験した折田壮太(1年)、世田谷ハーフを制した安島莉玖(1年)など下級生に楽しみな人材が揃い、青学メソッドでの成長も見込まれるが、箱根の経験値は今回よりも次回は確実に低下する。 その「箱根の経験」を今回、着実に積み上げたのが、総合2位となった駒澤大だ。三冠を狙った第100回大会よりも前評判は低かったが、終わってみれば2位。往路は4位に甘んじたが、佐藤圭汰(3年)が故障開けながら7区で区間新をマークするなど復路は大会新記録で2年ぶりの優勝を飾った。そして今回の箱根出走10人から卒業するのは2区の篠原倖太朗のみ。3区で谷中晴(1年)が区間6位、4区で桑田駿介(1年)が区間4位と期待の1年生が経験を積み、1区で区間2位と好走した帰山侑大(3年)も期待だ。 何より、5区区間4位の山川拓馬(3年)、6区区間2位の伊藤蒼唯(3年)の「山」区間の2人が次回も健在なのは非常に大きなアドバンテージになる。そして、最終学年を迎える“怪物”佐藤が故障から完全復調して新エースに君臨するはず。まだ皮算用の段階ではあるが、1年後には青山学院大と立場が逆転している可能性は大いにある。