【5★STAR GP】舞華に敗れ優勝逃すも、“闇落ち”上谷沙弥の支持率は上昇「正義が勝つなんて気に食わないね」と恨み節
王座移動劇の余韻が残る中、メインイベントでは優勝決定戦として、舞華と上谷が対決。この2人は上谷がひとりQQとなり、共闘していた頃から「決勝での対戦」をお互いに熱望しており、7.28札幌で上谷が闇落ちしてから、その思いはさらに強くなった印象がある。お互いの約束を果たす形で決勝の舞台に立った二人。上谷は今シリーズから髪とコスチュームを黒に染め上げて本格的にヒールに転向したわけだが、観客への挑発や荒々しい攻撃はしても凶器を使うことはなく、ファイトスタイルはそのままにヒールテイストを入れていくことで、早くも新しいヒール像を確立しつつあり、ナツコたちと合流した理由を語っていないため、最初は戸惑いがあったファンの支持率も増えてきている。 ただヒール転向を決めた理由の一つが、同世代で赤いベルトを先に巻かれた舞華を超えることであるのは間違いないだろう。対する舞華も上谷の裏切り劇でベルトを奪われているだけに負けるわけにはいかない。試合はライバルだからこそ出来るような大接戦の中、最後は力で勝る舞華がみちのくドライバーⅡから変型みちのくドライバーⅡの必殺コースで、上谷の野望を打ち砕いた。敗れはしたが上谷にとってはさらなる成長に期待が持てる一戦だったと言ってもいい。 試合後、上谷を認める舞華に対してマイクを握った上谷は「プロレス人生、一生懸けてでも、お前を地獄の底まで引きずり落としてやる」と泣きながらマイクを叩きつけて、舞華が求めた握手にはヒールに転向してから多用している「あっかんべー」で一蹴。バックステージでは「H.A.T.Eに入って1か月…なかなかの出来でしょ?」と自身が作り上げている新しいヒール像には自画自賛していたが、舞華に対しては「アイツが最後立って笑って勝ち名乗りあげてる姿、心底気に食わない。プロレス人生、一生懸けてでもアイツを地獄の底まで引きずり下ろしてやるよ」と舞華に敗れたことがかなり悔しかったようだ。 最後に「正義が勝つなんて気に食わないね。だって人それぞれ正義は違うから。私は私なりの悪の正義で、その正義を振りかざしてスターダムをこれからもめちゃくちゃにしてやるよ」と吐き捨てていたが、もう後戻りができない覚悟を感じた。ナツコが陥落したことから赤いベルトの挑戦もしやすい環境になっただけに、上谷の行動はこの先も見逃せない。 一方、初優勝した舞華は新王者のたむに対して、9.14大阪・エディオンアリーナ大阪第1競技場大会での挑戦をアピール。これにたむも応じたため、両者の対戦が決定。たむの返上により王座を戴冠していた舞華にとっては越えなければならない壁。たむも絶対王者を築こうとした矢先の返上だっただけに、お互いの思惑が一致したのだ。年末に向けてスターダムは様々な闘いが凄まじい勢いで展開されていく。 ◆スターダム◆ 『5★STAR GP 2024~優勝決定戦~』 2024年8月31日 東京・武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナ 観衆 2108人 ▼5★STAR GP 2024~優勝決定戦~(時間無制限1本勝負) ○舞華(27分23秒 エビ固め)上谷沙弥● ※変型みちのくドライバーⅡ ※舞華が初優勝。 ▼決勝トーナメント準決勝 レッドスターズ(時間無制限1本勝負) ○舞華(11分44秒 片エビ固め)岩谷麻優● ※変型みちのくドライバーⅡ ▼決勝トーナメント準決勝 ブルースターズ(時間無制限1本勝負) ○上谷沙弥(10分22秒 フランケンシュタイナー)羽南● ▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合(30分1本勝負) <王者>●刀羅ナツコ(27分12秒 トワイライトドリーム)中野たむ○<挑戦者> ※第18代王者が初防衛に失敗。たむが第19代王者となる。 文⚫︎どら増田