【全国高校ラグビー】きょう決勝 東海大大阪仰星「大阪桐蔭・常翔学園の思いも背負い、全員で戦いたい」 桐蔭学園「自分たちの強みを振り返り、できることをやりたい」
常翔学園が底力を見せて3点差まで詰め寄る
しかし、ここから常翔学園が驚異の反撃。伝統校の底力を見せます。残り時間が少なくなる中でも、ひたむきに、あきらめずに突進を繰り返していきます。常翔学園の圧力の前にたまらずペナルティーを連発する東海大大阪仰星。反則の繰り返しで、シンビンによる2選手の一時退場を余儀なくされます。 そして後半29分。常翔学園がついに東海大大阪仰星ディフェンスを打ち破ります。FW陣が縦をついた後、最後は右に展開してCTB立花幹太選手がトライ。FB松井成悟選手が重要なゴールを決めて29対19。再び10点差に迫ります。 場内に示されたロスタイムは4分。その後も常翔学園の攻撃は止まりません。自陣の深い位置からボールをつないで攻め続けると、32分にはSH元橋直海選手がトライ。再び松井選手がゴールも決めて29対26と、ついに3点差まで詰め寄りました。 残り時間あとわずか。最後のチャンスにかけて、再び自陣から攻撃を仕掛ける常翔学園。一方の東海大大阪仰星も「常日頃から、相手の15人の攻撃に対して、14人、13人と少ない人数で守る練習もしてきた。最後は本当にきつかったが、全員が集中して守ることができた」と青野寛大主将が語ったように、懸命のディフェンスで常翔学園の圧力を防いでいきます。 そして、ロスタイムのめどの4分が過ぎたところで、ついに常翔学園のノックオンを誘います。これで攻撃権は東海大大阪仰星へ。それでも、ノックオンのため、ラスト1プレーは東海大大阪仰星のスクラム。常翔学園は相手ボールのスクラムに圧力をかけてペナルティーを奪うことに全てをかけます。 しかし、東海大大阪仰星のPR山下大輔選手が「大阪桐蔭や常翔学園、春からずっと強いスクラムをもつ両チームとわたりあってきた。最後の大事な場面では、フロントローの3人だけでなくFW全員がプライドをもって1つになって押し込んでくれた」と語ったように、逆に東海大大阪仰星が常翔学園自慢のスクラムに組み勝ってノーサイド。最後の最後まで目が離せない激闘は、29対26で東海大大阪仰星が競り勝ち、3大会ぶりの決勝進出。7度目の優勝に向けてあと一歩まで迫りました。 【準決勝】 桐蔭学園(神奈川)25-14 国学院栃木(栃木) 東海大大阪仰星(大阪)29-26 常翔学園(大阪)
決勝は桐蔭学園(神奈川)vs 東海大大阪仰星(大阪)
【決勝】1月7日(火)午後2時キックオフ 桐蔭学園(神奈川)vs 東海大大阪仰星(大阪) (桐蔭学園 申驥世主将)「連覇がかかっているが、自分たちが新しい桐蔭の代表だと思っている。最後の試合、自分たちの強みをもう一度振り返って、自分たちのできることをやりたい」 (東海大大阪仰星 青野寛大主将)「大阪桐蔭、常翔学園、大阪の代表として両チームの思いも背負って、最後の一戦、すべての思いをかけて、いつものように部員全員で準備して部員全員で戦いたい」