【全国高校ラグビー】きょう決勝 東海大大阪仰星「大阪桐蔭・常翔学園の思いも背負い、全員で戦いたい」 桐蔭学園「自分たちの強みを振り返り、できることをやりたい」
一瞬のスキをついて得点に
サイドの変わった後半。同点そして逆転を狙い、開始から迫力十分な攻撃を仕掛ける常翔学園は、持ち前の突破を見せて東海大大阪仰星陣内深くまで攻め込みます。しかし大事なところでミスが出て得点につなげることができません。 逆に東海大大阪仰星は後半4分、ダイレクトタッチのミスを犯した常翔学園の一瞬のスキをついて得点に結びつけます。エリアを戻す前に判断よくFB齊藤泰生選手がクイックスロー。パスを受けた吉田選手がそのまま30m以上を走り切って中央にトライ。ゴールも決めて17対5とリードをひろげました。 思わぬ形で失点した常翔学園。それでも、常翔学園らしく愚直に体を当てながら、徐々に東海大大阪仰星を押し込んでいきます。そして後半13分、敵陣ゴール前まで攻め込むと、得意のスクラムから力強い攻撃を仕掛けて最後はHO矢富蓮選手がゴールポスト横にトライ。ゴールも決めて17対12。再び5点差に詰め寄りました。
勢いに乗って攻め込みたい常翔と、試合の流れを引き戻したい仰星。明暗を分けたのは、常翔学園のペナルティーでした。大事なところで規律が乱れた後半17分、東海大大阪仰星にチャンスを与えてしまいます。このチャンスに、東海大大阪仰星はラインアウトからとっておきのデザインされた攻撃を仕掛けます。ラインアウトから素早く右に展開すると、吉田選手が常翔学園ディフェンスの裏へボールを蹴りこみます、このボールにバックス陣が複数で反応。1人で対応した常翔学園の選手を強烈なタックルで倒して乗り越えていくと、ボールを拾い上げたWTB隅田陸斗選手が中央に回り込んでトライ。ゴールも決めて24対12と突き放しました。 さらに20分、またしてもキックで常翔学園ディフェンスを攻略します。ハーフウェイライン付近からパントキックをあげると、鋭いチェイスでボールに働きかけ、再びボールがこぼれたところに素早く反応したCTB東佑太選手が左隅にトライ。29対12となって、勝負は決したかと思われました。