【全国高校ラグビー】きょう決勝 東海大大阪仰星「大阪桐蔭・常翔学園の思いも背負い、全員で戦いたい」 桐蔭学園「自分たちの強みを振り返り、できることをやりたい」
国学院栃木・笹本主将「本当に充実した3年間だった」
残り時間8分あまり。国学院栃木も1年間ともに鍛え上げてきた仲間の思いを背に、懸命の反撃を試みます。しかし、吉岡肇監督が「後半はモールのチャンスが来たら死ぬ気で押し込もうと選手たちには伝えて送り出したが、チャンスが作れなかった。反則をせず守り切る桐蔭学園は強かった」と語ったように、この後は、冷静に集中してゲームを進めていく桐蔭学園の壁を打ち破ることが出ませんでした。後半は国学院栃木の攻撃を無得点に抑えた桐蔭学園。試合終了間際にはPGで3点を加えて25対14。2年連続10回目の決勝進出です。 敗れはしたものの、優勝候補相手に最後まで死力を尽くした国学院栃木。笹本主将は「チームメートはもちろん、吉岡先生をはじめ指導者にも恵まれて本当に充実した3年間だった。先生には、(勝てずに)すいませんでしたと言ったら怒られるので、ありがとうございましたと言いたい」と涙を浮かべながら感謝の言葉を口にしていました。
<東海大大阪仰星vs常翔学園>最後まで目が離せない激闘!大阪対決を制したのは?
続く第2試合は、3大会ぶりの決勝進出を目指す東海大大阪仰星(大阪)と過去5度の全国制覇を誇る名門・常翔学園(大阪)の大阪勢対決。この試合も、最後の最後まで目が離せない文字どおりの激闘になりました。 先制したのは、東海大大阪仰星。今大会はなかなかいい形で攻撃につなげることができなかったラインアウトを見事に修正して、この試合最初のマイボールラインアウトを得点につなげます。開始6分、敵陣ゴール前5mのラインアウトできっちりとボールを確保すると、そのままモールを組んで一気に押し込みトライ。ボールを入れたHO濱田素良選手が自らインゴールにボールを持ち込んで、幸先よく5点をリードします。 一方の常翔学園も反撃します。今大会チームを救ってきたスクラムで東海大大阪仰星のペナルティーを誘発し敵陣深くまで攻め込むと、その後は波状攻撃を仕掛けていきます。そして13分、力強い縦突進の連続攻撃から、最後はWTB藤間悠太選手がトライ。5対5の同点に追いつきました。 その後は、両チームが強みを出し合う一進一退の展開。東海大大阪仰星が素早いパス回しでチャンスを作ると、常翔学園は力強い縦突破と一人一人がタックルを受けても倒れない強さを見せて対抗。両者のプライドがぶつかり合う時間が続きます。 試合が動いたのは22分。東海大大阪仰星が常翔学園のペナルティーでチャンスをつかむと、SO吉田琉生選手が敵陣ゴールラインぎりぎりへの絶妙なタッチキックを見せて一気に常翔学園のゴールラインに迫ります。このチャンスに再びラインアウトからのモールをつくると、FW陣が固いバインドで押し込み、濱田選手がこの日2つ目のトライ。前半は、東海大大阪仰星が10対5とリードして折り返しました。