【箱根駅伝】継続中では最長の"20年連続シード権"と上位進出へ、東洋大学・梅崎蓮「キャプテンとしてエースとして走りたい」
石田洸介「みんなで笑って終わりたい」
昨年度は駅伝への出走がなかった石田は、全日本大学駅伝で駅伝に復帰したが、6区で21位と本来の力を発揮しきれなかった。しかしそこから練習に復帰して、順調に練習を積み重ねている状態だと話す。 この4年間は「苦しいことの方がほとんどだった」という。中学、高校時代の実績は抜群で、鳴り物入りで入学。1年時は出雲駅伝、全日本大学駅伝で区間賞を獲得し「スーパールーキー」としてデビューした。しかし2年時は出雲、全日本ともに区間9位、箱根駅伝では2区に起用されたが区間19位。大きな挫折と罪悪感から「このまま一緒にいていいのか」と悩み、部を離れていた期間もあった。 昨年9月に部に戻ったが、競技力が落ちていて駅伝のメンバーに入れる状況ではなかった。しかし前回の箱根駅伝で梅崎、小林、9区の吉田周(4年、広島国際学院)の同期3人の走りを見て、大きく心を動かされ、「負けられない」と感じ、頑張る原動力となった。梅崎、小林と並んで取材を受けた石田は「本当に2人は自分の心を動かしてくれた存在でもありますし、仲間であり、ライバルだと思います。今年1年間切磋琢磨(せっさたくま)し合ってきたので、この2人含めて同期もみんなで笑って終わりたいなと思っています」。2人には直接言わない思いを、この場で明かした。 酒井監督はチームの強みを「結束」と表現した。10日のエントリーでは、16人のうち4年生が6人エントリー。4年生が見せる「東洋大らしい、諦めない走り」と、後輩たちの勢いが合わされば、上位での戦いを期待できるだろう。
藤井みさ