【箱根駅伝】継続中では最長の"20年連続シード権"と上位進出へ、東洋大学・梅崎蓮「キャプテンとしてエースとして走りたい」
主将・梅崎蓮を「エース」と明言
区間配置は体調不良者が出たときなど、不測の事態にも備えて何パターンか準備していると話す酒井監督。「特にエースをどこに置くのか、あとは山の5区・6区をどうしていくのか。あとは昨年の経験者をどこに置くかなど、全体の流れを見た上で主要なところに置くのか」。大会までは3週間。今後の追い込みをしながら見極めていきたいという。 「エース」という言葉が出て、それは誰かと問われると主将の梅崎の名前が挙がった。「この4年間でしっかり成績を残してますし、前回も2区を1時間6分台で走ってます(区間6位)。前回も彼の2区の走りからだいぶ流れが変わって、3区の小林とうまくつなげて、往路でいい順位を取れてそのまま復路に行けましたので。2年連続2区を走ることになれば、彼の走りが非常に大事かなと思います」 関東インカレ1部ハーフマラソンで3年連続表彰台に上り、今年も日本人トップだった梅崎。学生のうちからマラソンにも挑戦し、今年箱根駅伝後の2月に延岡西日本マラソンで初マラソンを経験して2時間10分19秒で2位に入った。夏には練習の一環として北海道マラソンを走り、来年2月の大阪マラソンにもエントリー予定だ。 「彼は寒い時期になってくると非常に調子が上がってくる選手なので、箱根駅伝からマラソンに挑戦する、エースとしてマラソンを目指しているところで、チームを牽引(けんいん)するような力が結果として出てきたのかなと思います」と評価した。
副将・小林亮太「去年以上の走りを」
当の梅崎は、酒井監督から「エース」と言われていたことを伝えると「そうなんですね」と少し戸惑いも見せた。酒井監督から直接言われたことは一度もなかったそうだ。「あまり自分がエースだと思うことはないですが、そう言われたのであれば、しっかりキャプテンとしてエースとして走りたいと思います」と重圧には感じていない様子だ。 前回の2区は目標以上に走れたといい、「自分でもしっかり調整すれば走れるんだなと思いました。今回も2区を走るかはわからないですが、いい走りができるのかなと思っています」。昨年よりも調子が上がっているといい、自信をうかがわせた。 前回梅崎から襷(たすき)を受け取り、3区区間6位だった小林。今年は出雲駅伝への出走はなく、全日本大学駅伝の前後で少し調子を落として練習が途切れた時期もあったが、今は徐々に調子を上げて練習を積み重ねているところだ。前回は3区を1時間02分03秒で走ったが、区間賞を獲得した青山学院大学の太田蒼生(4年、大牟田)は59分47秒で、2分以上の差をつけられた。流れを作れたが、同学年の選手に大きな差をつけられたことには悔しさを感じた。 「やはり去年以上の走りが求められると思うので。3区で走るならば、しっかりと前回の区間賞との2分差を縮めていけるように、残り3週間しっかり準備していきたいと思います」 小林は入学した当初は主力ではなかったが、そこから徐々に実力をつけてレギュラーメンバーに入った。「まず一番は監督とコーチに対してしっかりと恩返しができるような走りができたらいいと思いますし、最後の箱根駅伝を家族や友だちも見ると言ってくれたので、そこでいい走りができるようにしていって、最後はチーム全体で笑顔で終われるようにしたいと思います」