<サッカー日本代表>本田と香川 代表で蘇ったか
2014年3月5日 国際親善試合 キリン・チャレンジカップ 日本4―2ニュージーランド ■クラブで苦しんでいた本田と香川 決して強豪とは言えないニュージーランドをホームに迎えての代表戦。昨年11月に行なわれたオランダ、ベルギーとのテストマッチの目的が「強化」にあるとすれば、今日の試合は「確認」がメインテーマとなった。とりわけ、大きな注目を集めたのが本田圭佑と香川真司のパフォーマンスだ。その理由は2人の所属チームで置かれた状況にある。 本田は今年1月にイタリアの名門・ミランに加入。ミランのエースナンバーである10番を背負ったが、ここまで目立った活躍はできていない。イタリアメディアの評価も「期待外れ」といった内容が目立つ。サポーターから交代時にブーイングを受けたこともあった。 香川も苦しんでいる。所属チームのマンチェスター・Uのモイーズ監督は、フィジカルを重視するタイプで、技巧派の香川は完全に冷遇されている。今シーズンは未だノーゴール。さらに同ポジションにスペイン代表のマタが移籍し、チーム内での立ち位置は微妙だ。 日本の攻撃の核となるべき2人が、所属チームで壁に当たっている。この現状はW杯本番に向けて大きな心配の種だ。彼らを見つめる視線には「期待」と「不安」の両方が入り交じっていた。 ■本田と香川の出来は「良かった」 ニュージーランド戦、2人の出来はどうだったか。結論から言うと「良かった」と思う。本田は「自分の家みたいなもの」というトップ下で、攻撃の起点となりながらゴールに迫った。香川も体格で上回るニュージーランドの選手たちを、持ち前の俊敏性とボールコントロールで翻弄し続けた。 日本はキックオフから17分で、4度もゴールネットを揺らした。ニュージーランドに何もさせない、完璧な立ち上がりだった。ザッケローニ監督は「スピードに乗った技術、我々の良さが出せた。それが出せてこそ、国際レベルで渡り合える」と前半25分までのプレーを高く評価。さらに、本田と香川については、「2人のコンビはダイナミズムに溢れ、正確だった。あれだけのスピードで、精度高くコンビネーションパス交換をできるのは、彼らのストロングポイントだ」と絶賛した。