世界の長者番付トップ10内に入ったサラリーマンの稼ぎ方とは? 出世より収入…令和に求められるマインドセット
医師や弁護士も時間売りビジネス
他方に、医師や弁護士のような専門職になって、「高い時間単価」を得る労働を売る手段もあった。長年「収入が良く、社会的なステータスが高く、安定していて、いい商売だ」とされていた。 ただし、これらの専門職も「自分の時間を売ってお金を得る」時間売りのビジネス・モデルであることに変わりはない。 こうした状況は今でも残っているが、「大企業役員」、「医師」、「弁護士」のような職業の成功者は、せいぜい数億円単位程度の資産を持つ「中金持ち」になるに過ぎない。しかも、多くの場合それは晩年に入ってからだ。その割にはポジションを得る上でのハードルが高い。 古い働き方常識に従うと、大いに不自由な職業人生を送り、小さな確率で成功するものの、成功しても大金持ちにはなれない。つまらない。割が悪いからやめておけ。 より正確に言うと、いったん企業に就職してもいいが、早く別の選択肢を持つべきだし、企業との関わり方・働き方には昭和世代とは異なるスタイルが求められる。 当面の職と収入の安定に満足して、ぼんやり過ごしていると人生のチャンスをどんどん失っていく。
「新しい働き方」は効率性と自由を求める
昭和の働き方が是とされたのは、経済全体が成長していたこともあるが、それ以上に社員の側の交渉力が弱かったからだ。 一つには、転職が難しくて会社を辞めるという選択肢が行使しにくかった。 また、もう一つには、会社が用意したポストと働き方で会社の言いなりに働いているので、会社側から見て「自分の代わり」がたくさんいることも、使う側の力の強さにつながっていた。この点は、働く側の工夫のなさにも問題があった。 「新しい働き方」は、第一に、稼ぎに「時間の切り売り」では達成できない効率性を求めて、なるべく若い時点で効率良く財産を作ることを目指す。 第二に、働き方の「自由」の範囲をかつてよりも、もっと大きく拡げたい。 そして、二つの目的は矛盾しないので、安心してほしい。一方のより良い達成を目指すことが他方の達成をもサポートする相乗効果がある。 そのために必要なマインド・セットは、(1)常に適度な「リスクを取ること」、(2)他人と異なることを恐れずにむしろそのために「工夫をすること」の2点だ。 息子よ。君に宛てた手紙の中では、「『自分を磨き、リスクを抑えて、確実に稼ぐ』ことを目指す古いパターンよりも、『自分に投資することは同じだが、失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的に取って、リスクの対価も受け取る』のが、新しい時代の稼ぎ方のコツだ。リスクに対する働きかけ方が逆方向に変わった」と書いた。あの部分の意味はこういうことだ。
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