三井住友銀行「初任給30万円」に引き上げに氷河期世代から恨み節…《実績あげた社員に還元して》の悲痛
メガバンクのひとつ「三井住友銀行」が2026年4月に入行する大学新卒の初任給を30万円に引き上げると、共同通信が報じた。 【写真】自民党・麻生太郎副総裁は政治資金で高級グルメ三昧1934万円 同行の初任給引き上げは3年ぶり。現状の25.5万円から4.5万円引き上げるといい、大卒の初任給が30万円台となるのは大手行では初めてという。 少子高齢化や人手不足を背景に人材の争奪戦が激化している新卒採用市場。今回の引き上げは優秀な学生の確保につなげる狙いがあるというのだが、確かにここ数年の新卒初任給は右肩上がりの傾向が続いている。 一般財団法人「労務行政研究所」が昨年4月の新卒入社者の初任給を調査(東証プライム上場企業152社)したところ、初任給を「全学歴引き上げ」した企業は86.8%で、23年度集計時の70.7%から16.1ポイント上昇した。 大卒初任給は23万9078円で、上昇額は「1万~1.2万円未満」と「1.4万~1.6万円未満」がいずれも14.4%で最多だったから、今回の三井住友の引き上げ額がいかに「破格」で「厚遇」なのかが分かるだろう。 ■いくら働いても上がらなかった2000年代初めの頃は何だったのか 当然、ネット上でも注目を集めている話題なのだが、景気のいい話という受け止めよりも沈んだ声が少なくない。 《賃上げといっても新卒初任給や若手ばかり。40~50代の氷河期世代は給料が上がらず、割を食っている》 《何も実績を上げていない新人に高賃金を払うのはどうなのか?それなら実績を上げた社員に還元してほしい。家庭を持ったり、子供を育てたりするのにはお金がかかるんだよ》 《最近の初任給の上がり方を見ていると、給料ってこんなに簡単に上がるんだなと。いくら働いても上がらなかった2000年代初めの頃は何だったのか》 大学を卒業したら就職氷河期の真っただ中。ようやく職に就いたら、今度は派遣労働拡大でリストラ要因に位置づけられ、今に至っている人が少なくないのが40~50代だ。時代を悔やんでも仕方がないとはいえ、恨み節が漏れるのも無理はない。 ◇ ◇ ◇ 昨春に続き今年も注目される春闘。●関連記事【もっと読む】『今春闘は33年ぶり高水準だったが…大企業の賃金は上がっていなかった? データは語る』もあわせてどうぞ。