内定が出た企業が「年俸制」なのですが、「月給制」とどのような違いがあるのでしょうか? メリット・デメリットを教えてください。
念願の内定を獲得したものの、採用された企業が「年俸制」であることを知ると、不安に感じる人もいるかもしれません。 「給与はいつのタイミングで支払われるのか?」「残業代や賞与はあるのか?」など、年俸制の特徴が気になる人も少なくないでしょう。 今回は、年俸制の特徴や、年俸制のメリット・デメリット、さらには年俸制の働き方に向いている人を詳しく解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年俸制とは?
年俸制とは、従業員の成果や業績に応じて年単位で給与額を決める賃金制度です。 年俸の金額は、企業と従業員間で話し合いをし、両者が合意することで決まります。年俸は1年単位で定められますが、年に1回にまとめて支払われることはありません。なぜなら、労働基準法により、月1回以上の頻度で給与を支払うべきと定められているためです。つまり、年俸制の企業であっても、年俸額を分割した給与が毎月決まった日に振り込まれます。 ■月給制との違い 月給制とは、月単位で給与額を決定し、毎月支払われる賃金制度です。残業代や各種手当などにより、毎月受け取れる金額に差が生じる場合があります。 年俸制と月給制の大きな違いとして「従業員の成果や業績が給与額に反映するかどうか」が挙げられます。月給制の場合は、個人の成果や業績は大きく影響しない傾向がある一方で、賞与については企業の業績やそれぞれの従業員の成績が大きく関係するのが特徴です。 ■年俸制を導入する企業が増えている理由 これまで、日本企業の多くは「終身雇用制度」を採用していたこともあり、個人の成果や業績を評価する「年俸制」ではなく「月給制」を導入していました。 しかし、近年では企業のグローバル化によって、個人の実力次第で年収に大きく影響を与える「年俸制」を導入する企業が増えているようです。海外企業との競争に勝ち抜くためには、成果を出せる優秀な人材を確保し、育成する必要があるためです。 また、年俸制は、それぞれの従業員の成果が直接的に反映される仕組みであることから、従業員のモチベーションアップにもつながりやすい賃金制度と考えられています。どの業界も人材不足が叫ばれているなか、賃金制度を年俸制に切り替える企業も増えてきているのです。