お疲れ様でした! 今季で愛するクラブを去る功労者10人。クラブ愛でチームを牽引してきたのは?【23/24シーズン】
DF:トニー・ヤンチュケ 生年月日:1990年4月7日 所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ トップチーム在籍期間:15シーズン クラブ通算成績:302試合5得点7アシスト ボルシア・メンヒェングラートバッハ(以下、ボルシアMG)の偉大なワンクラブマン、トニー・ヤンチュケが今夏でスパイクを脱ぐこととなった。2006年に育成組織に加入して以降、ボルシアMG一筋を貫いてきたヤンチュケはまさに同クラブの生き字引だった。 ヤンチュケは2008年11月にブンデスリーガデビューを果たした。その後2009年にトップチームに昇格。守備のユーテリティプレイヤーとして、守備的MFやセンターバック、右サイドバックと複数のポジションでチームに貢献してきた。そのキャリアの中で、大津祐樹や板倉滉といった日本人選手とも共闘している。 一方で、2010年代後半に入ると怪我の影響もあって徐々にプレー時間を減少させ、近年はベンチを温めることが多くなっていた。今季のリーグ戦の出場は4試合、時間にするとわずか23分であった。だが、ユース時代にクラブの2部降格も経験した生え抜きはピッチ外でもひたむきにチームを鼓舞し、陰からクラブを支えてきた。 そんなヤンチュケは多くのサポーターから敬意を抱かれ、“フースバルゴット(サッカーの神)”と称され続ける存在である。彼はドイツA代表でのプレー経験は無く、はたから見れば地味な選手であるかもしれないが、サポーターの心に永遠に刻まれるレジェンドだ。
FW:パトリック・ヘアマン 生年月日:1991年2月12日 所属クラブ:ボルシア・メンヒェングラートバッハ トップチーム在籍期間:15シーズン クラブ通算成績:420試合56得点66アシスト ボルシア・メンヒェングラートバッハ(以下、ボルシアMG)の象徴的選手の1人であるパトリック・ヘアマンは、今季で現役を引退する決断をした。“フースバルゴット(サッカーの神)”の異名を持つ同僚トニー・ヤンチュケに次いでクラブ2番目の古株であるヘアマンの引退発表に多くのサポーターがショックを受けたことだろう。 ヘアマンは2008年にザールブリュッケンU-17からボルシアMGの下部組織に加入した。U-19チームでプレーした後、2010年1月のブンデスリーガ第18節ボーフム戦でトップチームデビューを果たす。下部組織加入から今日に至るまで、ボルシアMG以外のクラブのユニフォームに袖を通したことはない。 ヘアマンはドリブルと快速を持ち味にしているFWで、これまで数々のDFを翻弄してきた。パスやシュートの精度も高く、公式戦420試合出場56得点66アシストの成績を残している。2014/15シーズンのボルシアMGはリーグ戦を3位でフィニッシュしており、当時のチームを牽引していたのがヘアマンだった。このシーズンはサブとしてスタートしたものの、トレーニングにより筋肉量を増やしたことでスタメンを奪還。最終的に11ゴール5アシストをマークした。 その翌シーズンに前十字靭帯断裂の大怪我を負うも無事復帰し、2010年代の好調だったクラブの中心選手としてプレーしていた。ここ数年はサブとしての起用が主だが、サポーターから変わらぬ信頼を寄せられている。彼もクラブの歴史を作ったレジェンドだ。