沈黙の臓器「腎臓」を守るために、日常生活で心がけたいこととは?
腎臓に負担をかけるもの
腎臓は、沈黙の臓器のひとつ。不調を自覚したときにはかなり状態が悪くなっている可能性があります。負担をかけない生活を日常的に意識しましょう。 〔薬やサプリメント〕規定量を超える飲みすぎはNG。特に一部の解熱鎮痛薬は脱水を起こし、腎臓を傷める可能性が。自己判断で多用せず医師に相談を。 〔水分〕不足は良くないものの、摂りすぎも肝臓や心臓の負担になり、腎臓にも悪影響が。 〔たんぱく質〕炭水化物を抜いてたんぱく質を多く食べ、プロテインまで摂るような生活は腎臓の負担に。逆に不足しすぎると多臓器の働きが低下。 〔カロリー〕カロリーオーバーは肥満を招き、高血圧や高コレステロールに。これらは腎臓の働きを低下させるため、食べすぎ・飲みすぎは禁物。
腎臓をすこやかに保つ「腎活」3か条とは──
1.バランス良く食べる 味の濃い食事や大量の飲酒、甘い飲み物といった“極端な飲食”を避け、栄養のバランス良く適量に。 2.体を冷やさない 東洋医学でも腎臓に似た「腎」という概念があります(※東洋医学の「腎」については、次週詳しく解説します)。腎は寒さに弱いため、体を温めることを意識して。特にこの時季は、鶏肉や根菜入りの鍋料理がおすすめ。 3.適度に体を動かす 気持ちのいい汗をかいたり体温を高めに保つことは、腎臓にとってプラスです。 運動不足の人は、ストレッチやその場足踏みなどで体を動かす習慣を。
「腎活」は更年期症状にも
東洋医学では、老化には腎が深く関わっていると考えます。加齢とともに腎のエネルギーが衰えると更年期の体の変化に敏感になり、不調の原因に。腎の働きを正常に保つことは、更年期の不調を乗り越える秘訣でもあります。
この記事は、『からだにいいこと』2025年2月号の内容を抜粋・再構成したものです。監修/陣内厚子 イラスト/カツヤマケイコ