作家・百田尚樹氏が会見(全文1)ヘイトスピーチや差別扇動、一度もしてない
インターネット上での反レイシズム情報センターの宣言文
それで最終的には私の6月の10日の講演は中止になりましたけれども、反レイシズム情報センターはさらにインターネット上で、こういう発言をしております。今から申し上げるのが反レイシズム情報センターの宣言文です。 私たちは差別、極右活動のない学園祭実現のため、10日当日に差別監視活動を行うことにしました。差別、極右活動の発生を監視し、発見次第、記録と通報を行います。通報といいますのは、KODAIRA祭、これ、大学祭ですね、大学祭と、それから大学当局、さらに法務省にも自分たちが差別と認めたものを監視して、発見次第、これを法務省ないし大学当局に通報すると彼らは宣言しました。 私は、これは非常に恐ろしい問題だと思います。つまり民間の団体が一般学生を監視し、そして彼らが定義するところの差別というふうに見なし、そしてそれを通報する。これはスターリン時代の秘密警察にも似ています。あるいは民間ということで言えば中国の紅衛兵にも似てるかもしれません。確かに差別は絶対に良くない。ヘイトスピーチも良くない。もちろんレイシズムは許されません。しかしながら、これを民間団体が勝手に、勝手にというか彼らの意思によって、そのヘイトスピーチ、ヘイトスピーカー、あるいはレイシスト、そしてあるいは差別扇動主義者というレッテルを、彼らが自由に貼ることができ、そして彼らがそのレッテルを貼った人物は発言させないという、これはもうとんでもないことやと思います。 そこで、先ほど申し上げました、反レイシズム情報センターの日頃の活動なんですけれども、これまだ言ってませんね。 通訳:そうですね。
反レイシズム情報センターの日頃の活動について
百田:はい。彼らは、さまざまな人物、これは主に保守系の政治家に多いんです、あるいは保守系の文化人、保守系のジャーナリスト、そういう人たちの過去の発言、あるいは記者会見での発言、あるいはTwitterでの発言、こういう発言を彼らは掘り起こして、彼ら自身が、これは、この発言はヘイトスピーチである、この発言は人種差別発言であるというふうに勝手に定義して、これをデータベース化しています。 現在、私が確認したところでは、彼らがリストアップした人物は全部で120人を超えます。そして彼らが、ヘイトスピーチと彼らが定義した発言は、今現在、2800を超えています。これは今でもインターネットで見れますので、皆さんももし時間があれば確認していただきたい。この2800の発言のほとんどは、ヘイトスピーチでもレイシズム発言でもなんでもありません。もちろん私も全部は確認しておりませんが、私が見たところ、そういう発言のほとんどは中国政府、あるいは韓国政府、あるいは北朝鮮政府、こういうものに対する批判的な発言は、全て彼らはヘイトスピーチというふうに、どうも定義付けているようです。 そのいくつかの例を申し上げます。例えば元東京都知事の石原慎太郎さんの言葉ですが、彼のこの発言がヘイトスピーチといわれています。定義されています。言います。現在の中国は軍事力を背景にした唯一の帝国主義だ。これが反レイシズム情報センターに言わせれば、これがヘイトスピーチということになります。例えば私の発言。少し長いですが、特攻隊員。特攻隊員を賛美することは戦争を肯定することだとどや顔で述べる人がいるのにあきれる。どや顔って分かりますかね。得意気にということ。 通訳:大丈夫です。 百田:逃れられぬ死を、Death、逃れられぬ死を前にして家族と祖国、そして見送る者たちを思いながら笑顔で死んでいった男たちを賛美することが悪なのか。戦争否定のためには、彼らをばかとののしれと言うのか。そんなことはできない。この発言が反レイシズム情報センターに言わせれば、これもヘイトスピーチということになるそうです。 今、いくつかの例を言いましたけれども、これまた皆さん、インターネットで彼らの2800以上定義付けられている、データベース化されているこの発言はいつでも見れますので、皆さんご覧になって確認してください。反レイシズム情報センターの最終目的は、私も分かりません。しかし彼らは今現在120人以上の人物をリストアップして、そしてその人物の過去の発言をいくつもデータベース化して、そして彼らはその120人以上の人物をレイシストであり、差別扇動主義者であると定義付けています。 今回、一橋大学で初めて彼らの最終目的の1つが明らかになったのではないかなと、私、考えております。それは彼らがレイシストと定義付けた人物の発言を封じ込めてしまう。もしかしたらこれが彼らの最終目的ではないかと。で、これが今回、一橋大学で起こったと見ています。私は彼らに言いたい。有名な、ヴォルテールの言葉があります。私は君の意見には反対だが、君が意見をすることには命を懸けて守ると。これがなくなれば言論の自由は滅びると思います。以上です。ありがとうございました。 【連載】作家・百田尚樹氏が会見 全文2へ続く