年頃の子を持つ親の「不安」。タバコや麻薬、友人との付き合いなど...。喫煙者の女性(58)が、イギリスにおける"タバコ法律"強化について明かす
イギリスにおける最大の「癌の死因」はタバコ
当時は何もかもちょっとした楽しみでやっていた。だが、15歳の時の"ちょっとした楽しみ"のせいで、58歳になった今もタバコはやめられない。やめようと試みたことはあるが、何度も悪戦苦闘してきた。もし過去に戻って10代の自分にアドバイスできるとしたら「タバコは吸わなくていい。絶対にやめられなくなる可能性が高いから」と助言したい。 『Good Housekeeping』誌のサラ・ジャーヴィス医師も、新法案には賛成だという。「喫煙はイギリスで最大のがんの死因で、毎年、国内で約55000人ががんで死亡しています。私の経験から、もし21歳までに喫煙を始めなければ、喫煙率はだいぶ低くなると思います」 このところ私の喫煙量はだいぶ減り、1週間に5~10本くらいになった。また、娘の前では絶対に吸わないようにしている。私の喫煙量減に最大の影響を及ぼしたのは、街中でタバコを吸える場所が減ったことも大きい。「どこで吸えるか」と探すものの、見つけるのには時間がかかる。そしてもちろん、ウナギ上りのタバコ税のお陰で喫煙はますますお金のかかる習慣になってしまった。喫煙者はタバコをめぐる新しい規制ができるたびに反対するイメージがあるが、私はパブや喫茶店の店内を禁煙にしたことに始まったこれらの法案のほとんどに、逆に感謝している。 そもそもティーンエイジャーが喫煙を始めるのをやめさせるという最新の法案は、喫煙を完全に反社会的行為にする上で、合理的な決断だと私は思う。親や兄弟は許されてきたことが、若い世代には突然法律違反になる。それが議論を巻き起こすことは間違いないが、長い目で見れば懸念よりもメリットの方がはるかに勝るのではないだろうか。 私の人生で、タバコを辞められる日はもう来ないのかもしれない。この先、喫煙者にとってはますます生きづらい社会になっていくだろう。それでも、1人の子を持つ親として、そのメリットを受ける彼らの人生がよりよいものになることに、私は全力で賛成したい。