名古屋空港・うだつの上がる町並み・パルケエスパーニャ…ワケあり? ワザあり? GW東海3県各地の表情さまざま
コロナ禍で2年目となる大型連休(GW)は早くも終盤を迎えた。愛知、岐阜、三重の東海3県は比較的天候に恵まれ、感染対策との折り合いを付けながら外出する人の姿も目立っている。地元在住のカメラマンたちがその様子を捉えた。 【写真特集】名古屋空港・うだつの上がる町並み・パルケエスパーニャ…GW東海3県各地の表情さまざま
「ワクチン会場」も想定の名古屋空港には飛行機眺める親子
愛知県豊山町の県営名古屋空港ターミナルビル。コロナによる航空需要激減の影響はあるが、もともとが国内線中心の空港であるため、同じ県内の中部国際空港に比べれば打撃は少ないようだ。 ただ、名古屋空港内を拠点に進められていた国産ジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」の生産計画が度重なる延期の末、凍結状態に。3月末には開発元の三菱航空機が同ターミナルビルから本社を撤退。愛知県は空いたフロアを新型コロナワクチンの接種会場として利用する方向で調整を進めている。
ターミナルビルに近接する展示施設「あいち航空ミュージアム」は3日も開館していたが、入場者数は「一昨年に比べて半分程度」と担当者。本物の旅客機やヘリコプター、旧MRJの胴体モックアップなどが展示されている広々とした施設内を、親子連れがゆったりと歩き回っていた。
屋上の展望デッキからは空港の滑走路が一望できる。こちらも何組かの家族が混み合うことなく見学していた。同県日進市から来た4歳の女児の父親は「コロナ禍で県外には出にくいので、県内でも換気などの対策がしっかりしているここを選びました」と話し、青空に吸い込まれる飛行機を眺めていた。
岐阜の和紙の里は「オリンピックの賞状」納品後2度目のGW
岐阜県中部に位置する美濃市。商人繁栄の証である「うだつ」が残る伝統的建築物群「うだつの上がる町並み」や、ユネスコ無形文化遺産にもなった「美濃和紙」の産地として知られている。
美濃和紙の生産者組合は、東京オリンピック・パラリンピックで入賞者に手渡される「表彰状」を受注、昨春までに完成させていた。しかし、直後に開催延期が決定。今年こそは日の目を見るかと、関係者は遠く離れた地から東京大会の行方に気をもんでいる。 そんな中迎えたGW。岐阜県は国に「まん延防止等重点措置区域」の指定を要請しつつ、県独自の「『第4波』非常事態宣言」を出し、岐阜市をはじめとする県内9市の飲食店に対して時短営業などを要請している。美濃市はこの対象エリアではないが、観光案内所の担当者は「昨年と同様にお客さんは少ない。例年なら案内所前のポケットパークでライブ演奏などがあって賑わうのですが…」と声を落とす。 それでも町の中心部の市営駐車場は2日午前の段階で「満車」の状態に。昼どきは30分待ちの行列ができる人気のそば店もあった。各店頭では消毒など感染防止対策が呼び掛けられ、案内所では来場を記録する用紙に連絡先などを記入すると、和紙でできたグッズをもらえた。