出産時に何度も消えた旦那。初めての親子水入らずは、分娩台の上での怒涛の説教タイムに
出産後の怒涛の説教タイム
助産師さんが「旦那さん変わろうか?」とテニスボール係を交代。旦那は休憩へ。 「その前に内診してみようか……あら! もう全開してます! 分娩室に移動しましょ!」と言われ、いよいよ分娩台へ。「夜中までがんばってもらうことになりそうです」と言われていたので、19時前に分娩室に移動できて、やる気がみなぎった! しかし、ここでまた旦那が消えてしまった。「『休憩』って言ってもどこかに行って休むとかじゃないのよ!! この状況だったら普通は隣に座って休憩するんだよ!!」と怒る余裕はもちろんなく、これもあとで説教した。なんならもう、あとで絶対に説教してやる!という気持ちで踏ん張った。 助産師さんに「旦那さんに連絡できますか?!」と聞かれるも、私のスマホは旦那が持っていた。病院の電話からかけてもらったが出ない。妻の出産時に電話出ないならスマホ捨てちまえ!! 分娩中、「髪フサフサですよ! 触れますよ! 触りますか?」と聞かれたが、断ってしまった。それどころじゃないという気持ちと、どうせまもなく出てくるんだからそのときに触ればいいやという気持ちだった。でも今思うと、股から出始めてる我が子を触る機会なんて一生に一度あるかないか、むしろないんだから触っておけばよかった、と後悔した。 産まれた瞬間は「終わったぁぁぁーーーー」が頭の中での第一声。 感動で泣いちゃうかもなんて想像してたけど、「よっしゃーー!! 終わったーーー!!!」が圧倒的に強かった。行方不明の旦那が分娩室に戻ってから20分くらいで産まれた。 ハンディファンの電池が切れ、助産師さんが持ってきてくれたうちわで旦那が煽ぐ。全然風も来ないし、手首についてるロッカーの鍵もカチャカチャうるせーし、ポケット入れとけよ! これも説教。 処置が終わると、そのまま分娩台の上で赤ちゃんと私と旦那の3人の時間があった。 旦那自身も出産時は見守ることしかできないと思っていたらしく、こんなにやれることがあるとは思わなかったそうだ。ちょっと頼りなかったが、結果的には壁の絵よりは役に立った……? しかし、めでたしめでたし……とはならず、ここで怒涛の説教タイムスタート。 産まれて1時間余りの我が子の手を握りながら、 「来てってLINE送ってから気づくの遅かったよね?」 「内診のときもデイルームで休んでたでしょ? そういうときは扉の前で待つんだよ!!」 「そんで、力ほんと弱い! テニスボールもっと力強く押してほしかった! 明日から筋トレして!」「うちわで扇ぐのすら弱い! あと、カチャカチャうるさかった!」 旦那は言い訳するのもやめていた。途中2回くらい「ゴメンね~、初めての親子水入らずがパパへの説教で……」と謝罪。 旦那はこの日の帰り、“ひとり打ち上げ”と称し、飲んでいたらしい。翌日聞いたら、富士そばとカラオケダーツバーに行って飲んで、翌日の育休前ラストの出勤に遅刻したとのこと。 父になった自覚は、産まれてもまだなかったようだ。