食品添加物「不使用」表示に消費者の優良誤認リスクも ガイドライン普及へ安全性・有用性の理解醸成が課題
近年、食品業界は原材料価格の高騰、人手不足、賞味・消費期間の延伸を含む食品ロス削減、プラントベースフードをはじめとする消費者嗜好(しこう)の多様化への対応、SDGs(持続可能な開発目標)の取組み推進、差別化された新製品の開発など、さまざまな課題に直面している。そうした諸課題に対応する上で、食品添加物は有用かつ必要不可欠な存在である。2022年3月、消費者庁から「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」が発出された。一方で、このガイドラインが本来の目的や役割を果たすには、事業者による適切な対応だけでなく、食品添加物の安全性や有用性、現行の食品表示制度に対する消費者の正しい理解の浸透を図るようなリスクコミュニケーション活動も重要な課題となる。
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日本食糧新聞社