「悪天候でこれほどワイン生産者の手がかかった年はなかった」2024年のボジョレー・ヌーヴォー、フランスではどんな評価に?
この記事は、FIGARO VINで掲載されたものの翻訳版です。 今年もボジョレー・ヌーヴォーが解禁される季節となった。天候に悩まされた年ではあったが、消費者が求めるフレッシュで軽やかな味わいのワインとなるだろう。 【写真】ボジョレーにピッタリ!「プルーンとりんごのベーコン巻き」のレシピとは? 今年のボジョレー・ヌーヴォーは生産量が若干減少したものの、「口当たりの良いフレッシュさ」を備えている。ボジョレーワイン委員会は2024年のプレスリリースで「生育にこれほどワイン生産者の手がかかった年はなかった」とジャン・マルク・ラフォン会長が振りかえった。 生産者をとりわけ悩ませたのは大雨だった。ローヌ県北部とソーヌ・エ・ロワール県の一部にまたがるボジョレー地区はしかしながら、悪天候による打撃が比較的少なかった。「今年は不安材料が多く、畑によって出来がばらばらだったため、醸造が近づくにつれて不安が高まった」とブドウ栽培ワイン醸造研究所「シカレックス」のベルトラン・シャトレ所長は語る。
ボジョレー・ヌーヴォーは好調を維持
2024年の生産量は若干減少すると予想されており、ボジョレーワイン委員会では2023年の1,560万本に対し1,400万本の予想を今のところ立てている。最初のテイスティングは満足できるものだった。「熟成がゆっくりと進み、品質にとって極めて重要な収穫日の選択について、冷静な判断ができました。初絞りは、アロマの表現の点で満足できるもので、果実味がよく、フレッシュな味わいです」とベルトラン・シャトレ所長は言う。今年は「消費者の期待に沿う、フレッシュで軽やかなガメイ」となるそうだ。ボジョレーワイン委員会のラフォン会長も「初ものはとてもフルーティでフレッシュ」と口をそろえる。 ボジョレーワイン委員会によると、2023年のボジョレー・ヌーヴォーは、ボジョレー地区のワイン販売総量の約30%を占め、残りは長期保存可能なボジョレーやボジョレー・ヴィラージュ、そして10のクリュ・デュ・ボジョレー(モルゴン、ムーラン・ア・ヴァン等)だ。1951年以来、ボジョレーのアペラシオンの生産者は、プリムールワインの生産工程短縮の恩恵を受けて早期販売が可能になった。例年通り、歴史的中心地、ローヌ県ボージュで伝統のサルマンテル祭りが開催され、ボジョレー・ヌーヴォーは11月20日水曜日の真夜中0時にワインの樽が開けられるのと同時に解禁される。
text: Le Figaro Vin avec AFP (madame.lefigaro.fr)