Facebook グループを活用した製品改良とブランド強化
2023年の間に家庭用品会社グローブコラボレーティブ(Grove Collaborative)の顧客は、同社のウェブサイトから何かが欠けていることに気づきはじめた。幸運なことに、顧客には発言の場があった。グローブ(Grove Co.)のVIP定期購入者のための招待制のFacebookグループである。 ユーザーのなかには、アレルギーがあるのでフリーアンドクリア(Free and Clear)の製品がないと不便だと話す人もいた。また香りは好きではないという人もいた。少なくともひとりの顧客は、モルモットのケージを掃除するためにその製品を使用していた。 その投稿には「モルモットは繊細な小動物なので、モルモットのまわりでは香りを使わない方がいい」と書かれている。
Facebookグループを活用した顧客フィードバックと製品改良
CMOのジェニー・ペリー氏によると、その製品は売れ行きが芳しくなかったため、製品チームが販売中止を決めたという。だがVIP顧客からのフィードバックを見てグローブのチームは方針を転換、すべての製品でフリーアンドクリアの香りが継続して使用できるようにしたのである。 グローブは、活発なFacebookグループを持つことで、比較的低投資で顧客と密接につながる方法を見つけた多くの企業のひとつである。何万人もの顧客が製品やショッピング体験について意見を述べるこのグループは、購入後のロイヤルティ戦略であり、フォーカスグループでもある。 そして、TikTokのようなもっと新しくて派手なアプリが関心を集め、メタ(Meta)から広告費を奪っている今、地味でオーガニックなFacebookグループが依然として、多くのブランドにとっての強力なフィードバックループとなっている。 メタの最新の決算報告によると、同社は健全な成長を遂げており、インスタグラム、メッセンジャー、WhatsAppを含む全プロパティにおける1日の利用者数は、前四半期の31.9億人から約32.4億人に増加している。だが特にFacebookでは、全体的な利用は横ばいである。 2016年以降、米国の成人のうちFacebookを利用していると答えた人の割合にはほぼ変化がみられない。このアプリの利用時間の約60%は動画の視聴に費やされている。