Facebook グループを活用した製品改良とブランド強化
顧客エンゲージメントとフィードバック戦略
それでも一部のブランドは、グループが活発であることに気づいている。メタの広報担当者が米モダンリテールに語ったところによると、Facebookユーザーの大半が15以上のグループのメンバーになっている。毎日およそ1億回のグループへの参加が行われている。 アクティブなFacebookグループを運営するほかのブランドには、レシピを交換する公開グループに約300万人のユーザーがいるインスタポット(Instapot)がある。ペロトン(Peloton)も50万人近いメンバーのための非公開グループを持つ。 だが、もっと小規模なD2Cブランドは小さなグループを運営して、自分たちに合ったやり方でメンバーと交流することに重きを置く。旅行のスタートアップ企業ノーレセプションクラブ(No Reception Club)は、約7800人が参加するFacebookグループを運営し、ブランドの最新情報を発信しているが、そこは小さな子供連れで旅行をしようとしている親が貴重なアドバイスを得られるフォーラムにもなっている。 ハンドバッグやトートバッグで知られるポートランドレザーグッズ(Portland Leather Goods)には、12万2000人以上が参加する「インサイダーズ(Insiders)」というグループがある。ユーザーが頻繁に自分のコレクションの投稿をシェアして絶賛されるかたわらで、同社で働く管理者が今後の新作やセールについて投稿したり、質問に答えたりしている。 ブランドは何年ものあいだ、オンラインコミュニティを形成してデータの宝庫を活用するためにグループを利用してきた。 だが現在の環境において、この戦略は以前にも増して費用対効果が高いことが証明されつつある。運用の観点からすれば、Facebookのグループは、たとえたまにしか投稿しないにしても、ブランドは1日に何度もチェックインする必要がある。とはいえ広告とは異なり、参入するための初期費用がかからない。 グローブにはグループを担当するコミュニティマネージャーがいるが、ペリー氏によると、このグループはチームの多くのメンバーが毎日必ず目を通すべきものだという。またそれには、カスタマーサービスからオペレーションまで、社内のさまざまなチームが情報を共有できる部門横断的なSlackのチャンネルにスクリーンショットを投稿することも含まれる。 「こうしたデータはとても貴重なので、このチャンネルには多くの社員が注目している」とペリー氏は語る。