内定式後の辞退を防ぐ 内定者にバイトさせる企業はブラック?
10月1日は、政府が主導する現行の採用活動のルールでの内定解禁日です。この日に内定式を実施したという企業も多いのではないでしょうか。これまで「内定式に参加=入社の意思が固い」といわれていましたが、最近は内定式後の辞退が見られるようになってきました。なぜでしょうか。 【関連画像】入社予定企業から受けたフォロー、グラフ 要因はいくつかあります。採用予定数を満たせないために、企業の通年採用が広がりました。企業が10月以降も採用活動を継続しているので、学生は内定を得ていても就職活動を続けます。その結果、今の内定先よりもよりよいと思う企業に内定をもらったら、そちらを選んでしまうのです。 ●同期を確認しないと、最終的に決められない 加えて、新型コロナウイルス禍以降、オンライン就活が浸透したことも関係しています。オンライン面接などで個別に選考されることが増え、同じ企業を志望する学生に会う機会が減りました。学生にとってどんな人たちが同期になるかは重要なポイントなので、「内定式で同期に会ってから入社するかどうかを決めたい」という学生がいるのです。 こうした最近の学生の動向を踏まえると、どう内定者をフォローし、入社して定着・活躍まで結びつけるかが従来に増して重要になっています。 企業は、あの手この手で内定者フォローに取り組んでいます。内定者と人事担当者のLINEグループをつくり随時連絡を取り合ったり、個別に面談したり。はたまた会社のクラブ活動に参加してもらう、内定者におそろいのTシャツを配って写真撮影をする、さらには内定者にインターンシップ、アルバイトの機会をつくる。親御さん向けの説明会や会社見学会を開催したり、内定式や入社式に招待したりする企業もあります。 就職情報会社、キャリタスが2024年卒の学生を対象に実施した「キャリタス就活 2024 学生モニター調査」では、入社企業から内定期間中に受けたフォロー内容と、そのうち入社意欲が高まったものを聞いています。