【特集】2025年度から開校 愛知県の公立中高一貫校
■各校の特色
【明和高校】 ゼミや課外活動などを設定し、「リベラルアーツ」を軸とする教育を重視。都市に起因する現象や課題などをテーマに、大学、企業、行政と連携して科学技術リーダーを育成する方針です。音楽科を設置。 【半田高校】 「課題研究」の授業を軸に高い専門性と多角的な視点を持った人材を育成し、起業家精神育成や海外進出促進などを目指しています。そのため定期テストは実施せず、生徒が主体的に探究していくことを重視。先生が期限などを設定したり、詰め込み・一夜漬けだけで勉強することがないよう、レポート・プレゼンテーションなどで都度評価を行います。 【刈谷高校】 課題解決的な学習過程を重視した探究学習を重視。世界を視野に入れて活躍できる人材の育成を目指しています。文系・理系に加えて、「探究系」を設置。自分の選んだテーマについて、6年かけて、とことん探究できるというコースです。 【津島高校】 国際バカロレアの導入を目指しています。多様な文化を理解し尊重する精神、世界や地域社会の発展に貢献する探究心や学力を育てる方針です。入学後、全員が国際バカロレアのプログラムを学習。津島高校では国際交流活動などに取り組む国際理解コースを普通科に設置していて、来年度からは国際探究科になり、高校ではその中で最大25人が国際バカロレアのカリキュラムを学びます。
■倍率約17倍:公立中高一貫校の入試傾向・対策
初の試みとなった中高一貫校は、大人気。明和高校は倍率約17倍、刈谷高校は倍率約10倍の高倍率となったので、合格には対策が必要になってきます。 入試は、適性検査(筆記)と面接の2段階で行われます。県教育委員会によると、適性検査は小学校で学習する範囲内から出題。探究学習を重視しているため、その資質の判断として、小学校で学んだことの応用などを問い、学んだことをベースに考える力を見ているといいます。 また、面接は賞などで判断するのではなく、小学校の時の探究学習を聞いて、思考力、判断力、粘り強く取り組む力、いろんな人の意見を聞きながら自分の意見を聞く協調性を見ていくということです。 必要なサポートは私立高校の対策とは異なります。公立の中高一貫校は県内初で過去のデータがなく、倍率もかなり高いため、塾に入るなどの対策が必要になってくると考える受験生も多くいました。 受験する児童:「家では塾の復習をしています。特に不安なのは面接です」 明和高校を受験する児童の親:「塾代出すため、お父さんは飲み会をちょっと我慢している…」