同級生が「うちの子、中高一貫校に通っているのよ」と言っていました。中高一貫校となると学費は高いと思うのですが、中高公立校に通うときと比べていくら変わるのでしょうか?
高校受験の苦労を回避できる中高一貫校は、子ども本人にとっても、親御さんにとっても魅力的な選択肢でしょう。一方で「中高一貫だと学費が高くて工面が難しいかも」と不安を感じる家庭も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、中高一貫校の学費の目安を公立中学校、公立高校に進学するケースと比較するとともに、中高一貫校の学費の負担が困難なときの対処法を紹介します。 ▼私立高校の「実質無償化」は年収いくらで対象になる? 支給金額とあわせて解説
私立の中高一貫校に通う場合の学費はどのくらい?
私立の中高一貫校にエスカレーター式で通う場合、中学校に3年間、高校に3年間在学する学費が必要です。学校ごと金額の差はありますが、一般的には公立の中学校、高校に進学する場合と比べて高額な費用が必要となります。 文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」の結果によると、私立中学校・高校、公立中学校・高校の学校教育費(入学金、授業料、各種学校納入金、通学費、学用品費など)の平均額は、それぞれ図表1のとおりです。 【図表1】
※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」をもとに筆者作成 私立の中高一貫校でエスカレーター式に進学すると、中学校、高校ともに公立校に進学した場合と比べて多くの学費が必要になります。ただし、私立学校の学費は学校によってバラつきがあるため、さらに多くの費用が必要になるケースも想定しておく必要があります。 また、学校によっては内部進学をする場合に高校の入学金を割り引くといった措置を設けている場合もあるため、進学先の候補を決める際にホームページなどで確認しておくとよいでしょう。
公立の中高一貫校(中等教育学校)は私立中高一貫校よりも学費が安い
中高一貫校は、私立学校だけではありません。「中等教育学校」という公立の学校も存在します。 公立の中高一貫校の場合は、私立のような高額な学費がかからないのが一般的です。まず、中学校にあたる「前期課程」は義務教育のため、一般的な公立中学校と同様に入学金や授業料はかかりません。 また、高校の入学金や授業料も一般的な公立高校の水準と同様です(入学金5650円、授業料月額9900円)。ただし、学用品の購入費用や修学旅行費、給食費など、学校ごとに金額に差がある費用もあるため、トータルでどのくらいの費用が必要になるのか、ホームページなどでチェックしておくと安心です。