【ビジネスの極意】「コンフリクト」とは? |意見の対立の原因や組織に及ぼす影響、マネジメントのコツを解説
コンフリクトマネジメントの実践方法
コンフリクトマネジメントを実際に導入するために、具体的な実践方法と流れを把握しておきましょう。ステップごとに実践方法を紹介します。それぞれの手順を丁寧に進めていくことが大切です。 1.迅速にお互いの意見を聞く コンフリクトが発生したら、時間をおかずに迅速に対応します。対処が遅くなると対立にともなうネガティブな感情やストレスが増大するかもしれません。加えて、コンフリクトが長期化すると論点がずれたり、大きな問題に発展したりする可能性もあります。 最初にやるべきことは、自分の意見を伝えるとともに、対立している相手の意見を平等に聞くことです。感情面だけでなく、事実として何が起こっているのかを把握しましょう。話し合いの最初に、互いにプラスの結果になるようトラブルを解決するという共通認識を確認してください。コンフリクトをポジティブに捉えるよう働きかけることも大切です。 2.論点を整理する 相手の意見を聞いたら、論点の整理を行います。互いの意見において一致する部分はどこで、異なっている部分はどこなのか、課題を洗い出して相手を尊重しながら話し合いを進められるように配慮します。冷静に異なっている部分を見極めることができれば、原因を分析してスムーズに解決の糸口を見つけることができるでしょう。 どちらかが強引に意見を通したり、譲ったりしてしまうと、コンフリクトの根本的な解消が見込めない点にも注意してください。 3.第三者に仲介を依頼する 当事者だけで解決が難しそうな場合には、客観的な視点を持つ第三者に仲介を依頼するのもひとつの方法といえます。議論に感情が入ってしまうと、コンフリクトの原因となる事象ではなく誰が悪いかなど、その人に対して注目が集まりがちです。 仲介者には議論が感情的になったときに論点を戻したり、状況を把握して情報を整理したりできるスキルを持つ人物を選びましょう。コンフリクトの原因や双方のことをよく知る人物が適材です。 4.着地点を明確にする 最後は、論点を整理して解決策を探します。双方にメリットがある着地点を見つけ明確にします。解決案はどちらか一方が得をしたり損をしたりせずに、双方が納得できるものでなければなりません。また、具体的でかつ実行可能なものである必要があります。 着地点が明確になればコンフリクトの解決ができるのはもちろん、結果として相互理解が深まるでしょう。問題を解決した後は、再度同じ問題が再発しないよう、対立の原因を分析して改善策を講じることが求められます。