時間の流れが速く感じるのはなぜ?「やることが多すぎる」「毎日が単調だから」…853人に調査!
「ジャネーの法則」だと思う
年齢を重ねると時間が速く感じられる理由については、さまざまな心理学の実験などで探られていますが、有名なのは「ジャネーの法則」ではないでしょうか。 フランスの哲学者ポール・ジャネが提唱した心理学的な現象のひとつで、年を取ると時間が速く感じられるのは、年齢が上がるにつれて、1年がその人の人生の中で占める割合が小さくなるからだというもの。例えば、10歳の子どもにとっての1年は人生の10分の1ですが、50歳の大人にとっての1年は50分の1であり、その結果として時間が速く感じられるようになると説明されています。今回のアンケートにも、同様の理由を挙げる人が多数いました。 【20~30代】 「幼い頃は人生の中の1カ月、1年といえば非常に割合が大きいものだったが、年齢を重ねたことでその割合がどんどん縮小しているから」(36歳男性/学生・フリーター) 【40~50代】 「やはり重ねた年齢の分母が大きくなるので。現在53歳、53分の一年はあっという間に過ぎますね」(53歳女性/その他) 「年齢を重ねたから、相対的に時間を短く感じるのだと思う」(55歳女性/その他) 【60~70代】 「経験日数が分母にあるから」(68歳男性/その他) この法則に当てはめて考えてみると、大人になった今のほうが時間の体感速度が速く感じられることにも納得です。来年はもっと速いのか……と想像すると、気持ちが引き締まります。
このような意見もありました!
40~70代からは、同じ作業や動きでも若い頃と今ではかかる時間が違うため、それらをこなすだけで時間の経過が速い、残りの人生の時間を考えると、あっという間に感じるといった意見もありました。 【40~50代】 「日常に必要な動作をこなしていると不思議とあっという間に時間が過ぎてしまう。若い頃と違って身体の動きが鈍くなり、動作をこなすのに時間がかかるようになったからだと思う」(53歳女性/その他) 「年齢や病気等で動きがゆっくりになり、何事にも時間がかかるから」(59歳女性/主婦) 【60~70代】 「高齢になって作業をするのに時間がかかりすぎるから」(74歳男性/その他) 「残りの人生を考えていると1年が早い」(72歳男性/その他) 「年をとって行動が遅くなったので、1日があっという間に終わってしまう」(74歳男性/その他) 今年の残り半分、どのように時間を使っていこうか考えるきっかけとなるアンケート結果だったのではないでしょうか。時間の体感速度はそれぞれでしたが、私たちの時間の長さは一定です。時間の流れをポジティブに感じられるよう意識していきたいですね。
ナカムラミカ