スマホやZoomで「オンライン果物狩り」からスタート 身近なデジタルとエンタメの魅力で新しい農業を体感
関係人口を増やす「Fun-Fun」を
ほかにも農林水産省の「おいしい日本、届け隊」官民共創プロジェクトを事務局として事業運営するなど、農業行政との協力関係も構築。ビジネスの形も規模も大きく広がっています。
髙橋「予想以上のスピードでビジネスが拡大していることに、正直、驚いているところもあります。その理由のひとつに、村上信五の存在も大きいと思っています。だからこそ、まっとうに、しっかりとビジネスを成功させていかなくてはいけないと常々感じています。 世間の注目を集めるスターアップとはいえ、まだまだ駆け出しの現在、最大の課題は資金。メンバーそれぞれが自社事業以外にもコンサルティングやシステム開発などの仕事を請け負って売り上げをカバーしているのが実情です」 猛スピードで拡大するノウタスのビジネスの歩みを止めないためにも、資金調達をどうするかは今後の課題です。 やりたいことが次々と現れ、その実現に奔走する髙橋さんですが、中長期的な目標についてはどのように考えているのでしょうか。
髙橋「もちろん、個々の事業の目標はありますが、会社全体としては、この2年が予想外の連続だったこともあり、先のことをあまりきっちり決めてもどうなるかわからないという気持ちです。 ノウタスの経営理念は『Win-WinよりもFun-Funに』です。『Win-Win』を確約することは難しくても、『Fun-Fun』になれることは約束できます。 『Fun-Fun』であり続ける限り、道は拓ける。それが伝われば、未来には『ノウタスが手がける農業って楽しそう』『自分も参加して体験してみたい』という広がりが待っていると確信しています」 構成・取材・文:久遠秋生 撮影:安部まゆみ バナー写真提供:ノウタス デザイン:山口言悟(Gengo Design Studio)