青木宣親氏 ヤクルトGM特別補佐就任へ 今季引退の“ミスタースワローズ”に新ポスト
ヤクルトは18日、今季限りで現役を引退した青木宣親氏(42)が来年元日付でゼネラルマネジャー(GM)特別補佐に就任すると発表した。21年の現役生活で日米通算2730安打を放ったヒットメーカーは、幹部候補としてまずは編成部門で経験を積む。 都内の球団事務所を訪れた青木氏は小川淳司GMと会談。新設されるポストへの就任を受諾し「もともと興味はあった。楽しみにしている。全力でチームを支えていけたら」と意気込んだ。セカンドキャリアとして数ある選択肢の中から編成部門を担当する理由について同GMは「ゆくゆくはGMという立場で。実績と経験を踏まえ、とにかくチーム力を上げていくことが全て」と説明。決して「名誉職」ではなく、GM就任を見据えて見聞を広めるための就任であることを強調した。 青木氏が担うのはチーム編成や他球団の戦力分析、アマチュア選手の発掘など多岐にわたる。現役時代から編成部門の仕事に興味があったそうで「新しいことをやるのは凄く楽しみ。やれることは必ずあるはず。新しい自分、そういうGM像をつくっていければ」と誓う。来年1月上旬に始まる新人合同自主トレの視察が初仕事になる予定。その後は春季キャンプや選抜甲子園を視察し、開幕後は1軍に同行するなどしてチーム強化に力を尽くす。 日米球界での実績や人望もある青木氏は、近い将来の監督候補でもある。仮に指導者に転身しても編成部門での経験は間違いなくプラスになるはずだ。来年1月5日に43歳となるレジェンドが、“二刀流ロード”を歩む。(重光 晋太郎) ▽プロ野球のGM兼任監督 ソフトバンクの初代監督となった王貞治氏が第1号。05年から08年まで副社長、GM、監督の3役をこなした。次いで石井一久氏が18年に楽天GMに就任。21~22年に監督兼任となり、23年は専任監督として指揮を執った。今季は西武の渡辺久信GMが5月の松井稼頭央監督の休養に伴い監督代行を兼任。なお、兼務ではなく、監督経験者でGMに就任した例としてはロッテ・広岡達朗氏、オリックス・中村勝広氏らがいる。