なぜ元世界王者の木村翔は中国のリングで巻き込まれたプロレスまがいの反則被害について謝罪&説明を行ったのか?
中国でのエキシビションマッチの映像がネットで拡散して騒動となっているプロボクシングの元WBO世界フライ級王者、木村翔(33、花形)が28日、所属ジムの公式サイトに「謝罪&説明」の文書を掲載した。 木村は今月18日に中国の武漢で人気のティックトッカーでキックボクサーでもある玄武とボクシングルールのエキシビションマッチで対戦した。玄武は、木村が見上げるほどの体格の階級がかなり上の選手で、2ラウンドに入ると、ボクシングではなく突き飛ばしたり、足をひっかけて倒すなどのプロレスまがいの反則行為を連発。あげくのはてに木村の体を持ち上げて頭からリングに叩きつけた。 グローブをはめている木村は受け身もとれず、大怪我につながってもおかしくなかった暴挙。木村側のセコンドがリングに入って抗議。試合は、そこで終わったが、なんとレフェリーは玄武の勝利を宣告した。 日本では、ネット上にその衝撃映像が出回り、玄武への批判で騒動となったが、中国でも、木村が、2017年に五輪2連覇の国民的英雄、ゾウ・シミンを倒して世界タイトルを奪ったことで「福原愛の次に最も有名な日本人」として人気があることから玄武の反則行為に対して大バッシングが起き、ネット上は炎上騒ぎとなっていた。 すでに帰国している木村は、この日の文書で、新型コロナの感染予防対策で自宅隔離中のため書面での対応になったことを含めて、「中国でのスパーリングマッチ(国際ボクシングルール)において起きました一連の出来事に関しまして、ファンの方々、ボクシング 関係者の方々にご心配、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。心よりお詫び申し上げます」と謝罪。 今回の試合についての経緯を説明した。 木村は、ゾウ・シミン戦や、その後の中国での数試合をマッチメークしていたプロモーターのリウガン氏に「ボクシングの試合を12月から春先を目処にマッチメークしていただく予定」があり、「中国でボクシングトレーニングのみの専念環境下に自らを置く目的」で中国入りしたという。 そこで「中国マーケットを再開拓するプロモーション」のため、国際ボクシングルールに基づいた 14 オンスグローブを使ったスパーリングマッチを提案された。