なぜ元世界王者の木村翔は中国のリングで巻き込まれたプロレスまがいの反則被害について謝罪&説明を行ったのか?
「相手側は、こういう試合になることを開始30分前に説明したと言っているそうだが、木村は、突然、中国語でワーワーと言われたので、なんのことかわからなかったと言うんだ。幸い怪我がなかったが、頭から落とされて事故につながる危険性があった。許せないよね。もちろんこんな試合になることがわかっていたら、私もやらせていないよ」 花形会長も事故がなかったことに胸をなでおろしていたが、結果的に日本ではJBC(日本ボクシングコミッション)、日本プロボクシング協会が「関与、協力しないこと」を連名で宣言するなど一線を引いている“非ボクシング“に現役の元世界王者が巻き込まれたのは大問題だ。 木村が今回謝罪&説明をわざわざ行った理由のひとつもそこにある。 中国には、日本のJBCに相当する統一コミッション組織がなく、今後、このようなケースが起きることを防止するためにも、事前の届け出がなかったという経緯も含めてJBCが調査に乗り出さねばならない問題ではある。 だが、現時点では「JBCからは、一切、なんの連絡もない」(花形会長)という。 今回の問題では、木村が玄武側の興行に利用された“被害者”とはいえ、花形会長は日本プロボクシング協会の会長でもあることから管理責任も感じており「ボクシングのスパーリングのはずが、なんでこんなことになったのか。私たちもよくわからず混乱しているが、今後、JBCになんらかの話をする必要はあるのかもしれない」と話した。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)